番頭でございます。小梅さん不在、2012年一発目の留守番を淡々とこなしている間に、気がつけば近所の緑道の桜もこんな感じです。今日の風に耐えて立派に満開の姿を披露してくれるといいんすけど。
こんな天気なので久し振りに静かな朝です。郵便局行って帰りにクリーニングの出来たのを引き取って…一通りの雑務をこなした後は今日もお茶です。
番頭の場合、「お茶にする」というのは「お茶を飲む」というより「お茶を淹れる」という事です。ま、淹れたら飲むのはもちろんなんですが、淹れるという事によりウェイトがかかっている事が多々あります。
今日は2種類の岩茶です。
こちらは巌水仙。小梅茶荘の定番のお茶であり、番頭が大好きなお茶の一つです。何でこれを淹れたかというと、淹れ慣れているお茶で、かつ好きなお茶なので美味しく淹れられる…筈だからです。反対に得意なお茶だけに自分の中でのハードルが高いお茶でもあり、データの蓄積が一番豊富なお茶でもあります。つまり「アレ?今日のはちょいと茶葉が多かったのか?」とか「何か、イマイチだなあ」というのが判りやすいのです。
上の方で書いた「淹れる」にウェイトをかける場合はこういうお茶を使うのが一番です。簡単に言っちゃうとトレーニングです。
こう一つ。実はこっちも岩茶、武夷水仙です。祝先生のお茶ではないですが、これも正岩茶でかなりグレードの高いお茶です。小梅さんが勉強用に分けて貰ってきたものをこっそり一煎分パクりました。
巌水仙と全く同じ条件で淹れました。狙い、つうほど大層なモンではありませんが、朝のお茶の時には出来るだけ何かしらのテーマを作って、複数(番頭の場合は2種類ですね、せいぜい)のお茶を淹れます。今朝は同じ水仙、焙煎も葉の具合も似ている2種類を淹れてどう違いが出るか、というのを試しました。
今日は素性が知れているお茶でしたが、この「2種類目のお茶」は時に淹れてみるまで何のお茶か判らない茶葉、というのを発掘してくる事もあります。もっとも、淹れる前に良く見てくんかくんかと匂いを嗅いで大体の当たりをつけはします。そうしないと、どの茶壺を使えばいいかがわかんないからです。
「淹れてみるまで判らない」…さも淹れさえすれば明白、みたいな書き方をしましたが、大体の場合、ぼんやりと「ああ、これは紅茶だな」とか「岩茶の中焙煎で、ちょいと雑味が気になるなあ」ぐらいのレベルです。「むむっ、これは2008年の馬頭巌肉桂っ!!」なんて劇画チックに眉間に皺よせるような事は無理です。ええ、無理です。
のんびり2種類の水仙を淹れ較べしているうちに、風が強くなり、横殴りの雨が降ってきました。
予報どおり、ちょっと厄介な天気になりそうですね。
夜に立ち寄らなければいけない場所が二箇所ほどあり、交通機関の状況によってはちょっと厳しい事になりそうです。
本日は6時頃に店じまいさせていただきます。ご不自由をお掛け致しますがご了承くださいませ。
小梅さんが不在だとこういう時に機動力が無いのが苦しいです。