ハッピーマンデー!番頭でっす。
お茶を飲んでおります。
お茶屋なんで別に驚くにはあたらない、毎朝の行事でござんす。
寒さ厳しい冬の朝、番頭が好んで飲むのはプーアールの熟茶か濃香の大紅袍、あるいは自分用とっておきの水仙あたりなんですが、今日はあえてこれ。
凍頂の劉さんが手ずから仕上げた冬茶です。茶荘でお馴染みの劉さんのお茶ですが、この冬茶は発酵と焙煎の両方を強めにしたいわゆる「伝統型」の凍頂烏龍茶です。葉っぱが赤っぽいのは番頭が新しいデジカメに慣れていないからではなく、伝統型だからです。
さっそく淹れてみます。久し振りの蓋碗はウケを狙っているわけではなく、葉っぱの状態も確認しつつゆっくりと飲もうという魂胆だから。
寒いつうのも悪い事ばっかではなく、手指が冷え切ってるお陰で久し振りの蓋碗使いもアチチにならず快適そのものです。その分、蓋碗をしっかりあっためてからお茶を淹れないといかんので手間はちょいかかりますが。
阿里山だとか杉林渓といった「高山茶」を見慣れている方にはかなり違和感のある色合い。発酵と焙煎が進んでいるぶん葉っぱのヨレ具合も見慣れた台湾茶のそれとはちと異なります。
茶水の色は葉っぱのビジュアルの割りには明るくて黄色も強いです。岩茶見慣れていると赤みもむしろ薄めなんで「おいおい淹れ損なっちまったかいな?」とちょっと不安になります。
でも飲んで見ると流石に違いがはっきり。
清々しさよりも香ばしい甘みと後で甘みに変化する渋みの両方がしっかりと出ています。
番頭がけっこう足繁く台湾南部に仕事で出張っていた頃、よく取引先で出てきた烏龍茶がこんな感じの味と甘みだった記憶があります。「お茶って美味しいなあ」と番頭がしみじみ感じ入った、いわば番頭のお茶のルーツみたいな懐かしい味です。そうそう、こんなでしたわ、確かに。
「比賽」、というコンペティションに出品される凍頂烏龍茶はこんな感じの発酵と焙煎の強いお茶です。もっともこの劉さんのお茶は比賽の基準に較べてもまだ発酵と焙煎が強いぐらいです。一年ぐらい置いても美味しさが増しそうなんで、今から楽しみです。いや、今飲んでも十分に美味しいんすけどね。
今週も気張っていきましょうか。
気張ろうにもこう寒くちゃ手も足も…