周志雲さん(お父さんのほうです)の茶壺です。あまり多くないフレア型のシェイプ、平坦なトップとどちらもちょっと中国っぽくないデザインが目を引きます。
「柱礎」という見たまんまの名前がついています。確かに、木の柱の下支えをする石のような形状ですね。切り出した石のような色の青灰泥を使っているので、余計にそれらしさが増しているように思えます。周先生、狙ったのかしら。
このルックスで底の部分も平らだとあまりに無愛想つうか、工業デザインぽくなってしまいそうですが、この茶壺は底に近い部分で上手い事デザイン性を追求しています。
胴体のフレアとは凹凸が正反対の曲線を描く底部の処理が中々見事です。胴体と底部の境界がきちんと綺麗に円になっているあたりは、周さんの丁寧な仕事ぶりがよく表れていると思います。
周さんご自慢の青灰泥ですが、他の青灰と較べるとグレーが深いです。たぶん焼きの温度と時間の違いから生じているんでしょうね。蓋の部分もいちいち丁寧です。
ボトムとトップの厚みのせいか、少し重みがありますが、バランスの良い茶壺なので持った時にはその重みが負担になりません。良い茶壺だと思います。
番頭は外見からこの茶壺を「ゴン太くん」(できるかな、のアレです)って呼んでますが、正しくは「ちゅうそ」という名前の茶壺です。小梅さんに「ゴン太くんどこですか?」って聞いても何の事か判りません念のため。
ちゅうそ猫を噛む、なんちて。