本日は6時に店じまいさせていただきます。ご不自由をお掛け致しますがご了承下さい。コンビニの棚に「100%パイン&トマト」っていう紙パックのジュースを見つけました。
大好物と苦手な物が合計で100%入っているってのはどういう状態なんかな?と気になってちょっと飲んで見ようかしらなんて思いましたが、考えたら好きな方が100%のヤツを買えばそれでいいんすよね。番頭です。
お茶のブログでございますんで、今日の赤と黄色の話はこちらのお茶について。
どちらも頂き物で、どちらもかなり貴重なお茶でございます。
緑茶のほうは親しくさせていただいている友人のおみやげです。仕事柄出張の多い人なのですが、最近蘇州に行く事が増えたみたいです。現地で手に入れてきた緑茶「洞庭山碧螺春」。蘇州が誇る歴史あるお茶であり、中国十大銘茶の一つに数えられる大メジャーな緑茶です。ホワンホワンとした産毛が多い芽の部分を、巻き貝のような独特のカーリーなルックスに仕上げているのが特徴です。龍井や毛峰とはかなり外見が違いますね。
もう一種類は「宜興工夫紅茶」。こちらは楊琴さんからいただきました。陶器の産地として世界的に高名な宜興も、もともとは緑茶と紅茶の名産地です。今ではあまり盛んではありません。やっぱ茶壺のほうが儲かるんすかね?いえいえ、そういう事ではないと思いますが。 宜興紅茶は個人的に好きです。番頭にとっては中国紅茶のイメージを最初に変えてくれたお茶でもあります。
折角なんでゆっくりと淹れてみました。ま、朝のお茶なんで自分が飲むんですし、飲みたいように飲ませてもらってもバチはあたりますまい。それにしても碧螺春はビジュアルの良いお茶です。
どちらも柔らかくてほっとする味です。緑茶(無発酵)と紅茶(全発酵)という全く異なるカテゴリのお茶ですが、主張が強くない、という点で共通しています。芽の部分を使っているからでしょう、奥行きよりもむしろ第一印象の良さが記憶に残る味わいです。
もう一つ共通しているのは産地です。「江南」いや、あの韓国のオッサンが変な踊りするほうじゃなくて、中国の長江の南側の下流域一帯のほうです。蘇州、杭州、無錫… 我々にもお馴染みの名前が並ぶあのあたりです。小梅茶荘のお茶は福建省や雲南省、台湾といったもうちょっと南のほうが多いのですが、江南地域はお茶、特に緑茶の産地としてはものすごいメジャーです。中国緑茶のステータスがより強い中国国内においてそれは顕著です。
ま、そういう理屈はともかく飲んで見ました。
美味しいお茶です。プラス、どちらも見た目にも楽しませてくれるお茶でした。うふふ、満足満足。
そうそう、苦手なのはパインのほうね、念のため。意味がね、わからんのですよあの果物。
いいから早いとこメシにしてくれ。