貧乏暇無し番頭です。
お盆休みに入りました。普段番頭が通勤している早朝5時過ぎの地下鉄車内は、不思議な事にいつもより人が多く、そしていつもみかけるお馴染みさんとはメンツが違います。
いつもの通勤仲間は1)築地に仕入に行く飲食店関係の皆さん 2)現場に向かう職人さん 3)ビル清掃のおばちゃん軍団 がマジョリティです。お茶屋の番頭、なんてえのは希少種ですね。 特に目立つのは3)の皆さん。
今朝、1)は皆さんお盆でお店を閉めてるようで皆無 2)も同様です。飲食店の改装、というようなお仕事だと逆にお盆休みに集中するのですが、ビルの新築、というような仕事はお休みみたいです。 3)も商業ビルはさておき、オフィスビル担当のおばちゃん達はお休みなんでしょうか、いつもの軍団も半分以下でした。
世間様がなんとなくお休みモードの中、小梅茶荘はなんとかの一つ覚えみたく営業しております。でもって毎日暑いです。お茶でも飲まないとやってられない暑さなのですが、かといって小梅さんの日々の評茶に付き合うのはそれはそれでかなりの体力を消耗します。 でろ〜っと広がって伸びるのはあ茶葉だけではないのですよ。
泣きっ面に蜂、猛暑に評茶。
そんな逆風の中、番頭の楽しみは「残ったお茶」です。 鑑定杯を使って5分だの10分だの、ものっそ濃く淹れて3煎ぐらい評茶した後のお茶というのは、やはりそれなりに「出がらし」にはなっているのですが、その最後の一煎の次ぎ、ぐらいのお茶を絞り出すように淹れるお茶がゴクゴク飲みにはもってこいになります。
5種類、とかを評茶した後だと大ぶりなマグカップに3杯ほどの「冷めたお茶」が後々楽しめます。
こうして出したお茶をブレンド(=いっしょくた)にしといて常温のまま飲むのが、暑い日の楽しみなんですよ。
小梅さんの評茶はほとんどの場合、とても近いお茶を飲み比べるので、2種類であろうが5種類もあろうがそれほど違和感なくブレンドできます。当たり前ですが「プーアール熟茶と龍井茶と紅茶」なんて評茶をする事はまずありませんので。
さすがに不見天でブレンドする事は無いみたいですが、小梅さんもよく評茶後、あるいはお客さまに試飲でお出しした後のお茶を何煎も淹れて自分用にしています。小梅さんの大好物は常温の生茶。よく粗熱がとれた後のを空いたペットボトルに詰めて持ち歩いているのを見かけます。生茶の場合は特に煎が続くので、お客さまのリクエストで2煎ぐらいまでお淹れした茶葉なんかが夕方に残ったりした時に作って淹れてるみたいです。
暑いんで、水出しゴクゴクも勿論美味しいです。あえて暑い時に熱いお茶、というのもまた格別なものがあります。
常温、しかも出がらし。何かあまりぱっとはしませんが、これはこれで美味しいっすよ。むしろ、喉の渇きには一番だと思います。お試しあれ。