明日(29日/祝日)は10時から4時まで営業いたします。GW後半が土曜含めると5連休な事に今朝気がついたうっかり番頭です。「かきいれどき」なんでこういう事はちゃんとしないといけないんすけど、今年は珍しく小梅さんがまだ日本にいるんでちょっと油断してましたの、おほほ。
甘酒横丁もお祭りモード。人形町界隈は一気にGW明けの本番に向かって盛り上がっていきます。
うって変わって静かな山峡の郷のお話しです。
場所は中国雲南省南部。西双版納の勐臘県(文字化けしてます?)、倚邦山という古茶山の山麓にある「曼松」という村つうか…場所です。横溝正史先生が金田一耕助ものを一作書けそうなちょっとおっかない感じに雲がかかってますね。
メコン川の北側、易武茶区の中にあります。易武だけでなく、プーアール茶全体の中でも「曼松」は冰島、老班章と互す有名どころです。産地=ブランドな面があるプーアール茶の世界では「最高値」がしばしば付けられる茶産地です。マグロ界でいえば「大間産」みたいなもんでしょうか。
人気の理由はこういった古樹の大樹の存在です。もちろん、そうでないいわゆる茶畑の体をしたものもありますが、村落から遙か離れた所にある古樹茶から採れるお茶は垂涎の的です。
現在では茶樹は厳密に管理され、村に長く住む人でもおいそれとは採れなくなっています。。。そもそもそれが当たり前なんでしょうけど。そいいった古樹から作られる生茶はそれはもう蕩けるような…うそうそ。番頭は「曼松」と名のついたものはたぶん一回しか飲んだ事がありません。それとて古樹のものかどうかも定かではないですし。 何しろ製茶前の茶葉が「浜値」でキロ1000円(日本円だと20万ぐらいすねえ)をゆうに超えるらしく、勉強用であれ何であれおいそれと買えるシロモノではないですんで。
製茶風景はあれれ何か想像と違います。例によって石とレンガで作られた土間みたいな所でおっちゃんおばちゃんが釜で…という光景を思い浮かべてしまいましたが、実際にはこんな感じ。
プーアール茶の生産現場による見られる事ですが、今や名だたる名産地のお茶は高騰してしまい、人気があまりに高くなってしまった為、結構な大資本なり野心溢れるベンチャーなりがドカンドカン入って来てるんですね。で、結果として家内制手農業は余地が少なくなってるみたいなんです。
と言ってもよく見るとそれほどハイテク化も近代化もしてないみたいです。昔は各戸でそれぞれつつましく作っていたのがまとまって、ちょっと見た目が綺麗になったぐらいでしょうか。作り方そのものは基本的に変わっていないようです。
出来上がった散茶。白毫をまとった若葉の頃のもののようですが、大ぶりな一葉一葉が大樹の葉である事を主張しています。葉の大きさも揃ってますねえ、見事なもんです。(←高値の花なので完全に他人事)
曼松ではありませんが、実は茶荘にも結構な古樹・大樹の散茶がございます。初めて見た時には半製品か所謂「ハネもの」だと勘違いし、小梅さんの留守中に大盤振る舞いして後で大目玉を頂戴いたしました。
…だって無駄に場所取るし。
小梅さんの説教はまぢで怖いんだよなあ。