字余りすぎて元ネタと似ても似つかないタイトルでお送りしております。ダジャレまで不調、番頭です。
おとつい昨日そして今日、小梅さんは相変わらず試飲三昧です。楊さんのお店であれこれ試飲して気になったものは少し持ち帰ってホテルで一人評茶、朝起きてまた評茶…これを延々と繰り返しています。
言うまでもなく、プーアールの生茶と熟茶が試飲の中心ではあるのですが、今回は結構それ以外も飲んでいます。
まずは紅茶。 孟宋古樹という葉です。孟宋というのは勐海茶区の中で布朗や南糯と並び江南六山の一つに数えられる名産地です。そこの古樹を使った紅茶、という事なのですが、そんないい葉っぱなら生茶にすればいいんじゃないかとちょいと疑問にも感じてしまいます。 ともあれその孟宋の古樹紅茶の試飲です。左右両方孟宋古樹です。たぶんロット違いなんでしょう。
茶水やや淡め、茶葉も他の中国紅茶と較べても少し生っぽい印象です。
この孟宋紅茶、一般的な中国紅茶とも、そしてもちろんインドやスリランカの紅茶とは作り方がちょっと違います。
「晒青紅茶」、小梅さんはこういう説明を送ってきました。以前耳にしたこの紅茶は一般的な紅茶の製法とは事なり、最初に晒青(日光萎凋)という工程があるのだとか。『晒紅』と呼ばれるこの紅茶のニューウェーブは、最初に日光萎凋をする事で茶葉に『後熟の為のタイムカプセル』のような伸びしろを持たせている、という説明でした。 つまり紅茶でありながらプーアールの生茶のように時間の経過とともに味に変化(良い意味での)があらわれるんでしょうね。確かに、「晒青」と謳っていないものでも、中国紅茶は一年二年経って円やかに味が変化していくものが多いように感じます。 してみるとこの晒青紅茶というのもあながち根拠が無いわけではなさそうです。幸い、2014年の孟宋紅茶がわずかに茶荘に残っているので、小梅さんが持ち帰るサンプルと飲み比べできそうです。
小梅さん曰く今年の孟宋晒紅は甘みが強くて美味しい、との事です。
次のセットはうって変わって緑と白のほわんほわんな茶葉。左右どちらも白茶、との事。
右がこちら。今年の勐海産の茶葉で作った雲南白茶の散茶です。なるほど白茶ですな。 銀針のような気品というよりは野趣あふれるイメージの茶葉です。なんかこれもとれとれぴちぴちなルックスですね。
左はこちら。2007年の餅茶です。佛春白毫というのは勐海のいくつかの大手茶業さんの生茶で見た事はあります。 これは白茶。
2007年のものは年数を経て甘みやコクがすごい、との事。「薔薇のような香りがします」と小梅さん。
方や今年の散茶も伸び伸びとした葉の形のままにフレッシュで当たりの柔らかい白茶の味わい。今年のものは茶葉がまだ勐海の現場にあるそうで、もし餅茶にするとなるともうちょっと時間がかかる、との事ですが、これは買うとしたら散茶のままのほうが良さそうに見えます。何せ茶葉が綺麗ですし。
どっちも飲んで見たいお茶です。小梅さんには「手が出ない、あるいは売り切れてる場合でも最悪100グラムでもいいから手に入れて下さい」と頼んでおきました。ええ、番頭分ですお察しの通り。