「鳳舞」。楊さんの手による茶壺です。
「羽根畳んでんじゃん、舞ってないじゃん」とか、「リスっぽくね?」とか。まあツッコみどころはございましょうが、球体に近い曲面のフォルムと、明るい朱泥のちょっとポップな茶壺です。
東の青龍、北の玄武、西の白虎と並び南を守る朱雀こと鳳凰…とは思えない何か愛嬌がある鳥です。鳥、っていっちゃいけないんすかね。
茶壺全体のフォルムと鳳凰の組みあわせが目を惹くのか、しばしこの茶壺の前で立ち止まるお客様も少なくありません。よっ、人気者!
実はこの鳳凰、もう一つ別バージョンがありました。ブログのどこを探しても見当たらない茶壺です。広州の展示会に出品されていたものをお客様のご注文で引っぱってきたもの、だったと記憶しています。同じテーマの茶壺でもこうして見ると土以外にも…あ、土は紫泥です。ええと何でしたっけ、そうそう土以外にも口や把が朱泥はカーリィなのに対し、紫泥のほうはコロンとしていながらどこかどっしり存在感がある感じです。
ボディもこんな感じです。共通しているのは球体に近いフォルムがもっさりして見えないようにラインなり凹凸を少し入れてある点です。全体が締まって見えるんですね、すこしアクセントがあったほうが。
で、鳳凰本体。卵でもあっためてんのか?て感じの低重心。朱泥の鳳凰より若干コワモテ感があります。目がね、笑ってないんですよ。
朱泥の鳳凰壺はスマートで茶壺も鳳凰もちょっとすまし顔という感じです。比べると軽やかに見えるのは朱泥のほう、ずっしりしているのは紫泥のほうですね。
鳳凰、どちらも見応えありです。