げんげん元気な月曜日♪
空元気番頭でっす。いいの、疲れてなんかいないのわたし。
二日間の試飲会が終わりました。お陰様で番頭にも小梅さんにもとても参考になり勉強になった会でした。ご参加いただいたお客様にご満足いただけたかなあ、ちょっと心配ではありますけんど。
普段と違う事をしただけで何か疲れる五十路のおっさんが泥のように眠っていた深夜に「台湾で地震」の一報。寝ぼけまなこでスマホのニュースを見ましたが、まだ詳しいところがちょっと把握出来ていません。花蓮あたりが震源で、(地震大国日本基準で)そこそこ揺れて、有感地震が続いている事…くらいですかね。もうちょいしたら小梅さんから劉さんのところに電話してもらいましょう。
週明けの朝のお茶は揺れたから、という事ではなくもともと昨日の夜から「明日はこのお茶にすんべえ」と考えていた台湾茶から。
伝統凍頂烏龍茶、劉さんとこのお茶です。昔ながらの伝統的な凍頂烏龍茶のお約束を踏まえて製茶したものです。粒が少し小さめなのと、春茶や冬茶に見られる太めの枝が見当たらないのが外見上の特徴です。高発酵であまり強くはないものの、焙煎されています。焙煎由来の赤みはあまり強くないので葉は緑色が深くなった、という感じです。
こちらは同じ劉さんの焙煎凍頂冬茶。粒がやや大ぶりで枝も多く残して製茶してあります。枝を取るか残すかというのは一長一短でどちらが良いという事はないです。枝も美味しさの要素として残しつつ雑味が出ないようにするか、枝をあまり残さずその分茶葉の味に凝縮するかといいのは、サンドイッチの耳を落とすか残すかみたいな違いだと思います。
一煎目にまず感じるのは貴妃茶のようなブドウっぽいフルーティな香り。追いかけるように甘みがかすかな渋みを連れて来る感じです。なんつうか懐かしい甘さで、カルメ焼き…ちゃうわべっこう飴だ。こってりでもさっぱりでも無く、洗練されたというよりほっとする素朴な味わいです。駄菓子のきなこ玉とか甲州の帰京震源保ち…しっかりしてくれいマッキントッシュ君よう…桔梗信玄餅のようなきなこと蜜の合わさったような。ううむ、甘い物の表現は苦手でやんす。
ともあれ、「伝統型」つうとどっしりしてるとか、気難しいイメージを持ってしまいがちですが、凍頂の伝統型は飲みやすくかつ飲み飽きず、ちょっとした「!」もある素敵なお茶です。
葉全体に赤みが少ないのは焙煎がそれほど強くないからで、葉の縁のぐるりが赤みを持っているのは発酵が強いからです。淹れる前の粒で見た通り、やはり枝はあまり残していません。凍頂のコンテスト=比賽のエントリー条件もこんな感じです。
温故知新。美味しくいただきました。