番頭でござんす。
お茶屋殺すにゃ刃物はいらぬ、雨の三日も降ればいい。 いえいえ、三日どころか一日降っただけでけっこうな痛手を蒙ります。 客足、という面もともかく、雨だと茶葉に関わる作業がほとんど滞ってしまいます。 5月でこんなんじゃ、梅雨が今から思いやられます。
当店ではさまざまな茶器を置いておりますが、これらは「小さくて値頃なもの」です。と言っても決して安易な粗製濫造品ではなく、女主人がキッチリ目利きして選んだものです。もっとも、その目利き、ってヤツがその程度信ずるに足るのかが問題になろうとも思いますが。
石瓢、水平、西施など、伝統的かつオーソドックスな形のものばかりで余計な装飾や文字の無いプレーンなルックスのものばかり。小振りといっても110-130ccぐらいなので中国茶では二人で楽しむのにちょうど良いサイズだと思います。お値段は5千円前後。
小振りな壺の魅力の一つはなんと言っても可愛らしい事です。こんな風に並べると何とも愛嬌もあり、かつ落ち着いた雰囲気を醸し出してくれます。実際、茶壺をこうしてインテリアの一部として飾り、愛でて楽しむ人も少なからずいらっしゃいます。
こちらは同じ小振りの壺の「高いほうバージョン」 15,000円ぐらいから25,000円ぐらいまでですからお値頃バージョンの3-5倍です。「どこが違うの?」と合点のいかない方はご足労ですが店までお越しください。こればかりは口で説明出来るモンではないですし、また番頭としては「ええ、原価の違いでございやす」ぐらいしか言いようもないんで。
お茶の世界も奥が深いですが、こっちのほうもこれがまた迷路のようでござんして。