番頭でっす。
雨の土曜日。稼ぎ時に天気が悪いとチトよろしくないんですが、まあ焦ってもしょうがないんでこの機会に試飲です。今回は小梅さんが持って帰ってきた春摘み岩茶の中から2種類。こちらが佛手という品種です。
こんな葉っぱです。毛茶(未完成品)なのでまだところどころ青すぎの部分アリ。味は・・・う〜んなんつうか至って「普通」です。不味いわけではなく、甘みも感じられるしシナモンのようなピリっとした味もほのかに出て、焙煎後の味に期待が持てそうではあるんですが。 ただ味の特徴に際だつものが感じられませんねえ。これだと「must-have-it」アイテムにはなりえません。
こちらは八仙。数ある岩茶の中では決してネームバリューが高いわけではありませんが、不思議と武夷山に行くとどこの茶農でも作っている品種です。たぶん育ちが良いとか、環境の変化に強いとか、
品牌(ブレンド)に使いやすいとかの理由があるんでしょう。
葉の形状も極めてオーソドックスですが、味もよく言えばスタンダード、悪く言えば平凡です。飲みやすいです。でも「どんな味だった?」と後で聞かれても思い出せないぐらい印象が薄いです。。。番頭にとっては。
八仙は見た目も目立ちませんが、佛手は逆に見た目は派手です。「仏様の手」という名前が決して大袈裟ではなく思えるほどのデカさです。味と見た目のインパクトのギャップがこれほど大きいものも珍しいです。
隣の八仙は茶葉としては標準サイズです。佛手がいかに規格外かが判ると思います。岩茶界のチェ・ホンマンのようなヤツです。
本日の勝負、両者痛み分け、つうかノーコンテストです。岩茶を極めたいお客様向けの店ではなく、あくまで「何か美味しいお茶あるかしら?」と訪れてくださる方がほとんどの店なので、水仙や肉桂、黄観音などと並べてこの2種類を扱う理由は見当たりませんでした。話のタネにはなるんですけどねえ。