番頭です。
女主人=小梅さんはさきほど高速バスで成田へと向かいました。今頃ゲート近くの椅子に腰掛けて評茶員のテキストでも開いている事でしょう。
留守を預かる身、あまり無様な事も出来ないのでお茶を淹れるトレーニングをしつつ、小梅さんが残していった宿題をこなしております。本日は祁門紅茶です。カタカナではキームンとかキーマンと表記される中国紅茶で、かつてはダージリン・ウバと並び世界3大紅茶と賞されたそうですが、今ではストレートティとしてはあまりポピュラーではありません。中国では工夫紅茶とも呼ばれるもので、政和県の政和工夫茶などもこの仲間らしいです。
かなり細かい葉です。ブロークンタイプっていうんでしたっけ?すみません不勉強で。後で確認しておきます。 とにかく武夷岩茶などと較べるとだいぶ細かい事は間違いないです。色は番頭が素人なりに認識している紅茶の色よりかなり薄く明るいです。赤というよりオレンジに近い、かな。うう、少し茶葉が少ないのかもしれませんぜ。
ちょいとスモーキーな香りと味です。ちょっとだけ正山小種に似ているかもしれません。その割に渋みがなく、その分ほのかな甘みが何煎も続きます。多分、タンニンがあまり多くないからでしょうね、このさっぱり感は。だいたい中国の紅茶はこのタンニンの渋みがインド紅茶に較べて少ないみたいです。中国ではミルクを入れて紅茶を飲む習慣がなかったのはこのせいかな、とも思います。
何度か書きましたが、紅茶やプーアールの試飲は苦手です。青茶や緑茶なら完璧・・・って訳では勿論ないんですが、それでも得手不得手ってえのはあるらしいです。