小梅です。
曇りがちですが、秋らしいお天気に恵まれた土曜日です。
今日は戌の日。水天宮さまには安産祈願の方やお礼参りの方がおおぜいいらっしゃってる事でしょう。お店の前もおめでたの女の方やベビーカーを押す若い夫婦の方が通ります。
工芸茶です。
名前を聞いてもなんだか工業製品のようであまり綺麗そうなイメージはありませんね。これがよくお客さんからお問い合わせをいただく「花みたいに開くお茶」です。中華料理屋さんで、あるいは中国旅行で飲まれた方は多いのですが、「工芸茶」という名前はあまりご存じないようですね。
こんな風にして楽しみます。ガラスのグラスかポット(ともに耐熱)に丸い緑色の珠を一粒入れて、上からお湯を注ぎます。最初はじれったくなるほどゆっくりと開きます。思わず棒やスプーンで突いきたくなりますが、我慢して待ちます。しばらくするとぱっと(というより「ぽこっ」という感じ)で粒が開き、中から鮮やかな色の花が出てきます。
工芸茶にはいくつも種類があり、すべて手でお茶や花を編み込んだものです。使う花の種類や数により、名前がそれぞれ付いているのですが、どれも美しい、あるいは縁起が良いものばかりです。
この写真のお茶は「双喜臨門」といいます。「良い事が二つ一緒にやってくる」という意味ですが、「二人でお幸せに」という意味も持っているので結婚式でよく使われる言葉です。その名の通りに赤い鮮やかな千日紅の花が二つ並んでジャスミンと緑茶の上に咲いている、とても微笑ましい姿が楽しめます。
この他に『東方美人』(菊の花とジャスミン)『百合花篭』(百合の花とジャスミン)『一見憧情』(千日紅とジャスミンが2つ)の合計4種類が一つずつ入った「工芸茶の四題詰め合わせ」をお店に出しました。実際にどんな花がどのように咲くのかをご覧になりたい方はお店にてお気軽にお申し付け下さい。
お茶としては、緑茶ベースでジャスミンの香りと、それぞれのお花の香りが楽しめます。
番頭さんは終始渋い顔をしています。水中花とかそういったものが嫌いなんだそうです。