
番頭っす。
歯医者の予約時間が迫る中、ちょいと焦り気味に帳場仕事を片付けつつ書いとります。
養壺。「やんふぅ」と読みます。
読んで字のごとく、茶壺を養う行為です。一般的には陶器にお茶をかけたりお湯をかけたり、乾拭きしたりして茶壺の表面が良い風合いになるように手入れする事を指します。
どんな陶器でも育つかというと、これがさにあらず。 まず1)高温で焼き上げた陶器である事 2)良い土を使っている事、の2点が条件です。 1に関しては、高温で焼き上げる事で表面に空いた無数の穴にお茶の成分(香りや茶渋、油脂分)などが入り込む必要があるからです。 2は言わずもがな。 この条件を一番満たしているのはやはり宜興の陶器です。
左右どちらも宜興で焼かれた茶壺です。左が養壺していない新品の状態。右が半年ぐらい茶荘のテーブルでフル出場している壺。実は左右もともとは同じ土で同じ風合い、同じ色でした。 デジカメの画像では上手い事表現しきれないのが何とも歯がゆいんですが、養壺した茶器は本当に「いい感じ」になります。 ある時は風格が、ある時は愛嬌が。育て方でも、もともとの素質でも異なりますが、良い壺は正しく育てると正しく育ちます。 グレるのは育て方が悪い場合orもともとの出来が悪いorその両方・・・書いていて何か自分が痛いっす。
茶荘には現在、お客様がお買い上げされてそのまま置いている茶壺がいくつかあります。 毎日朝から晩まで、ほぼ一日中お茶を淹れている当方のほうが毎日しっかり面倒が見られるのと、やはり養壺に慣れているので、ある程度まで育ててから引き取りに来ますね、という事です。
小梅さんがブリーダーだと言い換えれば判りやすいでしょうか。
茶壺の土の種類(色)によって育てるのに適しているお茶と、あまりかけないほうが良いお茶、というものがあります。ブリーディングにも熟練が必要なんですな。このへんは知識というより蓄積されたノウハウでして、小梅さんも慣れるまでに結構養壺には失敗してるみたいです。
イチから育てるのもそれはそれで楽しいと思います。
挑戦するか、小梅さんに預けるか。。。これはお好みでドゾ。