小梅です。
いつも珍しいお茶を持ってきてくださるお客様からいただいたお茶の一つです。
べにふうき茶、という日本茶です。 最近よく耳にする名前なので、何か理由があるのかな?と疑問でしたが、番頭さんに訊いた所、このお茶は花粉症に効くそうですね。 ペットボトルのべにふうき茶も発売されていますし、入浴剤やティッシュペーパーにも成分が使われているそうです。
もともとは「紅富貴」という名前の通り、国産の紅茶系品種で、ダージリン系とアッサム系の交配品種だったそうです。 ただ、その後紅茶の貿易自由化の影響があり、あまり需要がなくなってしまった品種で、緑茶として世に出てからまだ10年に満たない新しい品種です。
全発酵の紅茶では失われてしまう「メチル化カテキン」は不発酵茶=緑茶でより多く摂取する事が出来ます。低温では抽出しにくいので、100℃近い高温で淹れるのが大事です。ですので、かなり渋みは出ると思いますが、この渋みがメチル化カテキンの正体でもあります。
メチル化カテキン、といえば凍頂烏龍茶に多く含まれる、という事で数年前に大ブームになりました。ただ、気をつけなければいけないのは、全ての『凍頂烏龍茶』と呼ばれる(あるいは名乗っている)お茶にメチル化カテキンが豊富に含まれている訳ではありません。 効能を大きな声で謳えないのは、この点がはっきりしないからです。薬を作っているわけではないので、鹿谷の茶農さんたちもいちいち自分が作るお茶のメチル化カテキンの量を気にしません。 あくまで「美味しいお茶」を作り、それを美味しく飲むというのが第一ですので。
べにふうき茶、さっそく飲んでみる事にしましょう。
ちゃんと100℃で一分、一人分3gで淹れて、まずは味をじっくりと楽しんでみたいと思います。