番頭でございます。
本日より来週土曜日まで、小梅さんが留守にしております。10時30分の飛行機なので今頃は水平飛行に入っている頃ではないでしょか。 旅の無事を祈りつつ今日からしっかり留守番・・・出来ますか?と自問自答。
あ、掲載されましたってハナシではないです。予め&念のため。
サライという雑誌です。小学館から出ています。不勉強な番頭は歯医者さんの待合室でしか見た事が無いのですが、その代わり歯医者さんの待合室ではかなり気合い入れて読みます。面白いので。
今月号は東京散歩というのがメインの特集ですが、巻頭のエッセイで小林信彦さんが人形町について書かれているのを発見しました。偶然なんすが、たまたま近所のコンビニにぶらっと入り、雑誌の置いてある棚の前を通り過ぎようとして見つけました。どうも職業病つうか、「人形町」「中国茶」等々の単語に対してはセンサーのレベルが上がっているようなんす。余談ですがこの間歩いてて突然「この大紅袍いくら?」っていうおばさんの声に驚いて思わず立ち止まってしまいました。おばさん、八百屋の店先で大根を品定めしてました。
肝心のエッセイですが、流石は物書きのプロ、しかも演劇お笑いから文化風俗の評論でも名高い作家さんの手にかかると、一捻りも二捻りもある仕上がりになってます。小林さんは日本橋区の生まれ、現在の東日本橋あたりだそうなので人形町近辺の事はかなりお詳しいようでございますな。意図的に古き良き江戸が「残っている」ように「感じさせる」町作り、というくだりは大きく頷きながら拝見いたしました。
ただ、アップデートつうか、そこで語られている人形町像と今現在の人形町は2〜3年ぐらいのギャップがあるような感想を持ちました。いや、或いは番頭の人形町認識とて半年ぐらい遅れているかもしれません。人形町という町、それっくらい勢いよく変化してます。
しかも奥が深いというか、古いものも新しいものも、ゲリラのように路地のあっちこっちに点在してます。よほど気をつけていても「あり?こんな所にこんなモンが・・・」という発見が日々あります。油断大敵人形町。宝の箱をうっかりひっくり返しちゃったようなカオスっぷりです。
趣あるイラスト(京菓子の壽堂さんです)も含め、大変面白く読まさしていただきました。前半の昭和30年代の日本を舞台に映画を撮ると・・というくだりも大いに納得、勉強になりました。
サライ。歯医者さんに限らずどこかで見かけたらご一読を。番頭は連載企画(第279回ですと!)の「朝めし自慢」つうのを毎号楽しみに(つまりそれだけしょっちゅう歯医者に行ってるつう事ですな)しとりますです。