番頭でございます。
台湾の劉さんから電話がありました。「春茶の採茶が始まるよ」との事。 劉さんは凍頂烏龍茶の産地、南投県鹿谷郷の茶農さんです。茶荘で扱っている台湾茶はこの劉さんの茶畑で採れたものです。なので袋に「劉さんの凍頂烏龍茶」と書かれているんです。 劉さんも奥さんも典型的な茶農さんなので、日本語も英語も話しません。正確に書くと「劉さんから小梅さんに電話がありました」という事ですね。劉さんとのコミュニケーションに関しては番頭はお手上げですんで。 書類関係とか輸出の手続きなど、番頭の守備範囲の問題は台湾の友人に連絡係をお願いしてます。。。英語のメールで。 持つべきものは友。
炭焙煎に日にちが思いっきりかかる岩茶と違い、台湾茶は採茶〜製茶〜完成のプロセスが早いっす。一般論ですが。 「摘んだよ」から「出来たよ」が思いの外早いんで、ぼーっとしてると出遅れます。冬茶の時に小梅さんが茶畑まで出張ってるのも、美味しいお茶を確保する為もあります。 幸い春茶は冬茶と違い採れる量が多いんでそこまでせんでも大丈夫っすが、それでも急がないといけないのは同じです。 試飲→決定→注文の一連のプロセスに時間をかけてる間に狙ってたお茶がどんどん売れてしまうからっすね、これは自明の理っす。勿論、試飲はしっかりとしないといかんです。『美味しい』という要素と『小梅茶荘の凍頂はコレ』という主張みたいなモンも含めて決めるんで、それなりの時間がかかります。
今回、茶荘の味を決める肝心の小梅さんが日本にいません。 番頭責任重大緊急事態!と思いきやさにあらず。 ちゃんとそれなりの手は打ってあります。 小梅さんが雲南でお世話になる友人の店(彼女もお茶屋さんなので)宛に出来たてサンプル(場合によっては毛茶)数種を国際宅配便で送ってもらいます。 とはいえ劉さん、そんな複雑な事は得意ではありません。なにせ美味しいお茶を作る事ばっかり考えてる人なんで。予め台湾の友人に送って貰いストックしている台湾EMSの伝票に送り主=劉さん、送り先=昆明の友人の店、を書き込み、内容やらなんやらまで全てこっちで書き、それを劉さんあてに送りました。タイミング次第では小梅さんが武夷山に移動してるかもしれないので武夷山の友人宛の伝票も作りました。当茶荘宛の伝票も同封したんで一応番頭の元にも同じサンプルが届きます。。。「一応」って。
準備万端。いつもながら番頭の仕事にはぬかりが無いっす。ま、人間せめて一つぐらいは取り柄が無いとねえ。 今日はなんだか自慢したり自虐的だったりちょいと情緒が不安定な番頭でございます。
春茶のサンプル、届いたらまたご報告致します。