グーテンターク、イッヒビン番頭。
お陰様で大忙しの毎日、あらためてドラマ効果の大きさを思い知らされる日が続いています。
「中国茶の効能って?」「特別なお道具が必要なんでしょ?」「以前にこう、花が咲くお茶を飲んだんだけど。。。」「この近所にある美味しいハンバーガー屋さんを探してるんですが」『美味しい、のが一番の効能です』『いえいえ、ご家庭でお使いの急須でも、ガラスのポットでも大丈夫ですよ。こちらにティーバッグになっているものもありますし。』『はいはい、工芸茶ですね。こちらになります』『ブラザーズさんはこの先の突き当たりを左にまがって・・・』日々が質問と解答の繰り返しです。
そんな中、けっこう多い「?」が↑のラベルの文字。「いわい、ろう、しさく、ぶ・・・何て読むんだこれ?」という感じで皆さん首を傾げていらっしゃいます。 確かに、こりゃ何のこっちゃつう疑問も湧きますな。
これは
【しゅう】【ろうし】【さく】【ぶい】【せいがんちゃ】と区切ってください。
【祝(しゅう)】は人名。ラベルの中身のお茶を作っている生産者さんの苗字です。【老師(ろうし)】とは中国語では「先生」を意味します。お茶作りの名手なので現地でもしばしば「先生」と呼ばれる人ですが、小梅さんにとってはお茶のイロハを教えてくれた師匠に当たる人なので「先生」なのです。【作】これはそのまんまです。お茶の葉は育てる(生産する)ものですが、飲む為の茶葉はまさに「作品」であり「労作」なのでこの文字になります。【武夷(ぶい)】は中身の茶葉が採れる場所=地名の一部です。武夷山、という福建省にある世界遺産の岩山地帯を指します。【正岩茶】とはお茶のカテゴリーです。武夷山で採れる有名な半発酵茶は「岩茶」と呼ばれます。岩山のお茶なので岩茶、です。正の文字がつくのはその岩茶の中でも特に由緒正しい、本来岩茶が生育してきた区域で育つエリート、だと思ってください。他に「半岩茶」「洲茶」などと呼ばれるそのエリア外のお茶も岩茶と呼ばれるので区別する為です。。。ま、築地の場外と場内みたいなモンでしょうか(相変わらず例えベタですまんこってす)
整理すると【祝老師作 武夷正岩茶】とは「祝という苗字のお茶作りの名人が丹誠込めた、武夷山の岩山で採れた半発酵茶のエリート」という事になります。 ふうっ。
ちなみにこれが祝さん。老師、と聞くと何かジャッキーチェン映画に出てくるジイサンとか、ベストキッドのミヤギ、何かを思い浮かべがちだけど、実物は結構切れ者で、それでいて心優しいオッサンなんです。