渡らなければいけない瀬は深い。
番頭です。
小梅さんは朝からドクの所に行ったり荷造りしたりと、木曜からの出張の前準備で外出してます。番頭はいつもどおりにお店を掃除して棚に茶器を並べて開店。
小梅さんの出張のサポート業務をちょこちょこと片付けながら、空いた時間でお茶を淹れました。
基本中の基本、台湾烏龍茶です。 げっぷが出るほどさんざっぱら飲んでいる店の凍頂烏龍茶。同じ台湾茶でも梨山とか福寿山とか、そういうのもあるんですが、目的を考えてこのお茶にしました。
急に飲みたくなったから、では勿論ございません。 木曜からの小梅さんの留守を預かる身、ちゃんとお客様にお茶をお出ししないといけないからです。 4月から6月、二ヶ月以上一人で留守を守ったのでこんぐらい大丈夫でしょ、というのはあまりに楽天的です。特にぶきっちょな番頭の場合。 その時と今では試飲に使っている茶杯も違いますし、テーブルを動かした関係で淹れる時の身の回りの位置関係も違います。 だもんでここいらでいっぺんリハーサルつうか、ブラッシュアップをしとかないと「いざ」という時にパニックになります。そこまで極端でなくとも、お客様に少しでも美味しいお茶を飲んでいただこうと考えたら、やはり備えはしっかりやっとかんと。
役割分担、つうのが当茶荘ごとき小さな店にもちゃんとございます。普段、お茶をお淹れする時、小梅さんが店にいる限り番頭が茶盤の前に座る事はありません。 その為、どうしても番頭は場数不足に陥ります。じゃあたまには淹れればいいじゃん、と思われるかもしれませんが、やはり折角お越しいただいたお客様には少しでも美味しいお茶をお飲みいただきたいもんで。 で、言うまでもなく番頭の淹れるお茶より小梅さんの淹れるお茶のほうがほとんどの場合(←悔しいんで少し負け惜しみ)美味しいです。
小梅さんが留守の間、これはもう選択の余地なく番頭がお茶をお淹れするワケでして、そん時に少しでも美味しく淹れられるように、出来るだけの努力は日々重ねていきたいな、と思っとります。言うは易く行うは・・・なんすけどね、ま心意気は酌んでやって下さいな。
うはは、葉っぱ入れすぎ。 まだまだ修行、一生修行。