こんにちは、小梅です。
いよいよ月曜日から台湾です。今日の午前中も台湾茶の試飲で始まりました。明日と明後日は留守中の色々な事の手配や準備に追われそうですので、まとまった試飲の時間が取れるのは今日が最後になると思います。
出来るだけたくさんのお茶を、でもちゃんとテーマに沿って試飲したいと思い、最初は凍頂烏龍茶を5種類淹れてみました。春茶、冬茶、焙火、ロット違いのものも含め5種類を一気に飲み比べます。渋み、苦み、甘さ、香り。それぞれ煎を重ねてどう変化するか、どのお茶が長く力が続くか、というのも見るのでかなりの量を飲む事になります。もちろんなみなみと注ぐ事はありませんが。
2セット目です。1セット目の一番左側、火が入ったものをもう一回入れ、さらに焙煎の強さが違う2種類を加えました。
左がやや重い焙煎、中央がかなり重い焙煎、右は中焙煎のやや軽めぐらいです。右は爽やかで飲みやすく、かすかに香ばしさが出ます。とても出来が良いのですが、かすかに渋みが残り口が渇く感じがしました。中央の強い焙煎のものは炭焙特有の煙っぽさがまだ抜けていません。これは今年の春茶ですので少し時間が必要かもしれません。もう一年ぐらい待ってもとても美味しく飲めるお茶になりそうです。老茶になれるかな、と期待出来ます。一番左のお茶はフレッシュさと香ばしさのバランスの良さが際だっています。煙っぽさが全くない甘みが強いお茶なので、炭で焙煎しているかどうか、ここは疑問ですが美味しければ別に炭焙にこだわる必要は無いと思います。 このセットはどれも美味しく楽しめました。個人的に火が入ったお茶が好きだというせいもあります。
3セット目は180度方向変換して高山茶2種類です。ちょうどお客様が梨山茶をお持ちになりご来店されたので、同じく以前にいただいた奇莱(くさかんむりに「来」)山と飲み比べです。左が梨山です。どちらも高山茶ですが、梨山のほうはより青々しさと軽やかさを強調した作りになっています。奇莱山はそれに較べるとややお茶っぽいというか、発酵が前に出ている感です。 高山茶が大好きです、という方は梨山のほうを好まれるかもしれません。
4セット目です。さすがに胃がチクチクしてきました。少し食べ物をお腹に収めて挑戦しました。このテーマは時間の経過です。同じ畑で採れた春茶です。左が今年、右が去年採れたのを取っておいたものです。乾燥のみで焙煎をしていないので、やはり時間の経過とともに香りは落ちていきますが、味は落ち着きをみせていました。 もっと差が開くかな、と予想していたので少し意外でした。
お昼になってお客様のご来店が多くなり、今日の試飲はここまででした。 どこまでやれば十分、という事はないのですが、良い予習が出来ました。 後は現地で本番です。この何日間かで飲んだお茶のそれこそ何十倍ものお茶を試飲してきます。胃が持つのかどうか、ちょっと心配です。