こんにちは、小梅です。
皆さんは普段どのような茶器を使ってお茶を淹れていらっしゃいますか?
勿論「これでなくてはいけない」という、お作法やルールはありませんので、お持ちの茶器を使って色々と工夫して、それで楽しく美味しく飲めれば茶器は何を使っても良いのです。
でも、お茶を淹れる茶器によって味わいや香り立ちが随分と違うというのも事実です。
身近に比較できるのは、例えばガラスのティーポットと磁器の蓋碗などです。それぞれ素材や形によって得意なお茶と苦手なお茶もありますし、香りを楽しむのにより適している茶器や味わいがまろやかに出る茶器など、一つ一つ性格は違います。
お客様が2つ、茶壺を持ってきて下さいました。せっかくの機会なのでちょっとした実験をしてみよう、という事で早速お持ちいただいた2つの茶器にお店の茶壺を加えた3種類で飲み比べをしてみました。
上の茶壺は老岩石という石の壺だそうです。かなり小ぶりです。
もう一つお持ちいただいたのは景徳鎮の磁器茶壺です。綺麗なデザインの気品ある磁器ですね。
最後に、茶荘で普段プーアール生茶用に使っている宜興の朱泥壺です。形も大きさもそれぞれ同じではありませんが、一番の違いはやはり素材です。
そういう実験ですので、使う茶葉はもちろん同じにします。今回はプーアールの生茶を使いました。香りが高く、反面かなり厳しい(尖った)味を持つ布朗山の産を選びました。そのほうがより違いがはっきり出るかと思います。
飲んでみての印象としては、景徳鎮の磁器はお茶の持つ本来の味と香りをストレートに出してくる印象を受けました。ですので清々しく鮮烈な香りはそのまますっきり出ますが、尖った味や喉越しもそのままです。岩石壺は、なんというか少し味も香りも淡くでるように感じました。よくいえばマイルドな、ちょっと輪郭のぼやけたお茶になるな、という印象です。 朱泥壺は全体的にまろやかにお茶の調和を取ってくれる印象です。ですので、尖った味は柔らかくなるものの、そのお茶の「正体」までぼやかして、平均点の取れるお茶にしてしまう事もあると思います。
一長一短。どれが良くてどれが悪いという事はありません。また、大きさや形によって茶葉との相性もそれぞれあるので、優劣ではなく向き不向き、さらには好みや気分で使い分けるのが一番だと思います。その為に色々と実験したり工夫したりするのも面白いのではないでしょうか。