番頭でござい。
久し振りに車を出そうとしたら見事にバッテリーが上がってました。早朝からJAFさんのお手を煩わせて申し訳ないです。
気を取り直して小梅さんの試飲にお付き合いです。今朝は届いたばかりの岩茶が二種類。
最初は白鶏冠です。
見慣れた濃緑に黄色の強い緑が混在する独特の茶葉、これが白鶏冠の特徴その一です。
大紅袍、鉄羅漢、水金亀と並び「四大名叢」(本当は叢は「木」へんに「叢」です)と称される「名家の出」です。この四つの中でも白鶏冠は特に流通量が少ないようです。何でか、つうと・・・
製茶する以前、畑の時点ですでに特徴がありありと判る品種なんで、いわゆる「○○ブレンド」というテクニックが使えないからです。
誤解が無いようにちょっと補足します。なのでちょいとだけ横道にそれます。【ブレンド】というと「ごまかし」とか「まがいもの」というネガティブなイメージがあります。コーヒーなんかだと普通に認められてるんですけど、中国茶(台湾茶含め)の場合、なぜかとても良くない事のように思われがちです。でも、茶葉を組み合わせて美味しくブレンドする、というのはとても高度で知識や熟練を必要とするテクニックだと思います。もちろん【○○ブレンド】をあえて【100%○○】のように謳って販売するのは問題でしょうけど、番頭はブレンドに関してはそう目くじら立てる必要は無いと思っています。
・・・はぁはぁ。
真面目な事を書くと息切れします。慣れない事はするもんじゃないっすね。
さて、話を戻します。白鶏冠はその点、茶畑見ても一目瞭然です。もちろんそれだけではなく…
淹れてみればもっと判りやすい特徴があります。その名の通り、他の茶葉より明らかに葉の色が淡泊です。形状にも特徴があるので、とても判りやすいのです。
味わいはどこまでも優しいです。女性的、と表現するとまた怒られちゃいそうですが、ふわっとした蘭香とちょっとだけ穀物っぽさの残るほっこりとした後味が何煎もゆっくり続きます。
試飲用がお店に入っておりますので、ご希望の方はお申し付け下さい。
こちらは『待ってました!!』の清香大紅袍…の毛茶です。
今年の葉はファンが多かった昨年の清香大紅袍に勝とも劣らない出来、との事です。焙煎前の毛茶なので、最終形が判らないのですが、毛茶を試飲した限り、雑味の無い清々しい、それでいて味の濃いお茶に仕上がるんだろうな、という事が番頭ごときにも想像できる美味しいお茶でした。
これはすっげえ楽しみです。
石乳、金毛猴…何だか今年の新顔たちも実力者揃いのようで、茶荘の棚はとうぶん新旧のせめぎ合いが続きそうです。
本日(26日/日曜)は午後3時閉店です。ご不自由をお掛け致しますが何とぞご了承下さいませ。