ハッピペイデイ!番頭でっす。
ボーナスに縁が無い(有給にもないすけど)ビンボーベンチャーにとって月に一度のお楽しみ…ささやかですけんど。
そんなウキウキの日も、小梅さんはいつもどおりに数種類のお茶を試飲して、その茶葉を使って養壺をしています。毎朝毎夕、よく続くモンです。
「養壺」=『ヤンフゥ』は、文字そのままに茶壺を育てる事です。陶器としてはかなり高温で焼かれる宜興紫砂壺の場合、表面に無数の小さな穴(凹み)が生じます。その為、お茶の成分(香り、茶渋、油分)が表面に染み込みやすいのです。
こちらは人形町に店が出来るもっと前から使っている小梅さんの「マイ茶壺」です。もちろん今でも現役バリバリでお客様にお茶をお淹れしています。育ち方や育つ早さは茶壺に使われている土のポテンシャルにより違いは出ますが、ちゃんとした土であれば、三年ぐらい育てていれば(頻度にもよりますが)こんな感じになります。
養壺中の茶壺と未使用の茶壺を並べてみました。こういった造作の多い茶壺は育てるのが一苦労ですが、奥の養壺しているものの質感を見ると、未使用品をはかなり違います。こちらの茶壺はお客様からお預かりしているものです。
こちらの大作もお客様のお預かりものです。
大きさや造作にかかわらず、養壺はゆっくりと手間をかければかけただけ、その愛情に応えてくれます。
小梅さんの養壺は
1)茶壺の中にお湯を入れて茶壺を温めて
2)上からお茶をかけ回し
3)表面にお茶を塗り込むように筆でなぞる
4)拭き取る
という順番のようです。
1)はある程度の湯温であれば、沸騰している必要はありません。内側から温める事で、表面についたお茶が早く乾きます。その時にお茶の成分が入り込むので、このほうが効率が良いのです。
2)に使うお茶は、出来ればその茶壺に使う種類のものがベターです。小梅さんはいっぺんにたくさんの茶壺を育てるので、焙煎軽め、あるいは無焙煎のお茶を使っているみたいです。
3)の筆、小梅さんは養壺専用のものを使っていますが、書道の筆でも絵筆でもいいと思います。
4)拭き取る、というのが均一に育てる上で重要です。ズボラな番頭はついつい面倒臭くてこの拭き取りを雑にやってしまいますが・・・あ、番頭はお客様の茶壺は触りませんのでご心配なく…それだとやっぱりまだらに育ったりします。
以上4点を押さえておけばだいたい大丈夫だと思います。
試飲に使っているヘビーローテーションの茶壺はどれも綺麗に育っています。ある程度育ってしまえば、番頭のような不届き養壺をしても大丈夫です。
ふんだんにお茶を使うので、茶盤があればベターですが、ボウルでもバットでも、要は受けが下にあればそれで出来ますんで、茶壺をお持ちの方はトライしてみるのも面白いですよ。より愛着も湧きますし。