賛否両論やや否優勢、って感じの新製品です。
でも、久し振りじゃないすかねえ、お茶系でこんだけ話のタネになったペットボトルは。
個人的には…お茶だと思って飲まなきゃ美味しいんじゃないかと思います。番頭は甘みのついた飲み物があんまり得意じゃないからアレですけど。
こっちはそれほど巷の話題にはなっていない伊藤園さんのウーロン茶です。
「金の烏龍茶」はかつて伊藤園さんが販売してたウーロン茶です。ちょっと前までは自販機で見かける事もあったように記憶してますが、いつの間にか姿を消してました。「金の」とつくのは原材料である茶葉に黄金桂を使っているからです。昔のボトルのラベルには「黄金桂101」という表記もありました。黄金桂と鉄観音を使っていたそうです。察するに101の意味するところはたぶん…いえ、これは言わんときましょう。
今回は黄金桂云々の表記はありません。なので使っていないかもしれません。味覚の記憶力に難がある番頭が飲んでも、当時の金の烏龍茶とは味が違うようで。。
この限定品は伊藤園さんがウーロン茶を発売して30周年の記念だそうです。そうかあ、あれから30年になるんかあ。。。 以下オッサンの回想が始まります。面倒くさかったらここまで読んで今日はおしまいにしてください。
およそ30年前、若き日の番頭がバイトをしていたスーパーとデパートの中間みたいなお店に伊藤園さんの茶十徳というお茶屋さんがテナントで入ってまして。そこで小さなスチール缶に入ったウーロン茶がハトムギ茶とともに置いてありました。銘店催事担当だった番頭が今週のサービスデーの打ち合わせで行くと、よく店長のナカムラさんが「一本どぉお?」と振る舞ってくれたのがこの伊藤園さんのウーロン茶でした。ウーロン茶初、というより知る限りお茶系飲料の一番最初がこのちっさな缶です。ナカムラ店長に聞いたところ、「緑茶だとね、缶の鉄がどうも相性悪いみたいなんだよねえ。」と。どうやら将来的に缶入り緑茶を作る為の試金石だったようで。
その後、伊藤園製茶さんの技術をとっかかりにサントリーさんがウーロン茶に参戦し、一気に飲料としてのウーロン茶は市民権を得ます。 その後も各社がこぞってウーロン茶始め、お茶系飲料に参入します。ペットボトルの台頭も、容器のにおいという問題をクリアする事でそれに拍車をかけたと思います。
その後、過当競争による価格破壊気味になったウーロン茶からは、当時の好景気をも追い風に次々と差別化を図る意欲的な商品が誕生しては消えていきました。
キリンからは岩茶・水仙・色種を使ったという触れ込みの「烏龍聞茶」、四季春・杉林渓という台湾茶葉を使った大塚食品の「天空烏龍茶」(現存)、なんかわかんないけど美味かったロッテの「猿王」等々。
すべてを肯定するワケではありませんが、これらのウーロン茶飲料の百花繚乱によって、日本における烏龍茶の認知度は本当に高くなったと思います。
そんなウーロン茶ブームをサントリーさん同様に牽引した伊藤園さんの「金の烏龍茶」、限定とはいえ復活したのはうれしい限りです。
もうね、美味しかろうがなんだろうが、名前みただけで嬉しいんす、番頭は。