こんにちは、小梅です。
先週木曜日に帰国いたしました。短い時間ですが、おかげさまで有意義な旅になりました。
宜興では披露宴に出席する為の日程しかとっていなかったので、茶器関係の仕事はほとんどできませんでしたが、二つだけ茶壺を手に入れてきました。
筋紋壺です。
この形の茶壺が欲しくて、一年近く前に李さんにお願いしたものがようやく出来上がりました。同じデザインのものを李さんが持っていたですが、それはかなり大ぶりな大作でしたので、もう少し小さい物を…と注文しました。ここのところ評価がどんどん高くなり、売れっ子作家さんになった李さんですので、時間がかかるかな、と覚悟はしていましたが、まさかこんなに待つとは思いませんでした。
待ったかいがあって、欲しかった大きさで仕上がってきました。筋紋型の茶壺は、蓋にも同じ数の筋がついているものと、この茶壺のように蓋には筋がついていないものがあります。蓋と胴の筋がぴったりと合うように作るのはとても大変で、このように筋の数が多いものの場合、型を使わず手で作るのはとても困難です。6面ぐらいでも大変なのですから、これだと時間と手間がかかり、お値段も想像できないぐらいになってしまいます。
自分の好みで注文したものなので、この蓋の造作はこだわりませんでした。それにしても作るのが面倒臭そうな細かさです。 土は、李さんとも相談して梨地にしてもらいました。茶荘の茶壺「雅韵」にも使われている粒の大小でアクセントをつけて、少し表面のザラザラにした土です。茶壺の育つスピードが早いです。自分用に作ったのですが、綺麗な茶壺ですので茶荘の「とっておき」棚に置きました。ご覧になりたい方はどうぞ遠慮無く手にとってみてください。
もう一つはこちらの茶壺です。120-130ccぐらいでしょうか。小さすぎず、でも可愛らしい大きさの朱泥の茶壺です。
口があまりすぼまっていないので、大きな茶葉を入れるのにも適しています。茶葉を選びませんが、胴が丸くふくらんでいて中で茶葉を大きく動かす事が出来るので、正山小種のような紅茶を淹れるのにも良いと思います。
こちらも李さんの作品です。
周さんは今回は「新郎のお父様」でとても忙しそうでしたので、茶壺の話をする時間はありませんでした。また来月末ぐらいに会えそうなので、その時にゆっくりお話ししてきたいと思います。