どうもどうも番頭でございます。
今朝小梅さんに電話しました。トラックに乗ってるところでした。
「今朝から茶摘みが始まりました」との事。トラックに乗っているのは、ちょうどキリの良い所で、それまでに摘んだ茶葉を茶畑から劉さんの製茶場まで大急ぎで運んでいる最中なのでしょう。
凍頂烏龍茶は半発酵茶です。なので茶葉に発酵してもらわないといけません。どうするか、つうと基本的にはお日様の力を借ります。天日に晒すんですな。晒青て工程です。何しろこんな急斜面の茶畑なので、茶葉を広げるスペースが無いです。無理に広げたとしても、その後の工程がどうせここでは出来ないんで、茶葉の移動が始まるつうワケです。
もちろん、男衆が茶葉を運んでいる間も摘み子さんたちの手は止まりません。ま、正確には「摘みおばさん」なんですけんど。 いっぱい摘んでナンボ、基本給(日当)+能力給のインセンティブ契約なので、熟練の摘み子さんたちは完全装備で茶畑と格闘します。服がやたらカラフルで可愛らしいのは個々人の姿を認識しやすくする為もあったりします。
コブラのサイコガン並みに頼りになる指先。びっくりするぐらいの早業と正確さで茶葉を適切な位置で摘んでいきます。 手摘みの長所はこの点です。畝の株はそれぞれが高低不揃いです。機械摘みだと一気に刈り取る為、どうしても枝を長めに切らないといけません。その為後々枝を取る作業が必要になる場合もあります。
反面機械摘みはスピード、人件費等でかなりのアドバンテージがあります。ま、一長一短ですな、どっちがエライとかじゃなくて。 年々摘み子さんの確保が大変になり、人件費もまた高くなってきているそうなので、こんな牧歌的なお茶摘みが観光用になったり、伝統芸能になっちまう日が来るかもしんないですね。うう、それはちょっとイヤ。
甘みが強く、味わい深い冬茶。今年の出来はどうでしょうか?幸い今朝は数日降り続いた雨が上がり、青空の下での茶摘み&製茶が出来ているそうで、今から楽しみです。
美味しいんすよね、凍頂の冬茶。