こんにちは、、小梅です。
約一週間の広州の旅から一昨日深夜に戻りました。
昨日は一日、荷ほどきと持ち帰った見本の仕分けに追われていました。疲れていますけれど、飲まなければいけないお茶もいっぱいありますし、その中で美味しいお茶があればみなさんに試飲していただきたいので、まずは荷物の整理です。飲みながらなので今日いっぱいかかりそうです。
仲良くお付き合いさせていただいてる茶器作家の李さん楊さん(毎年展示会に出展しています)の温かい協力もあって、展示会はとても楽しくて実り多いものでした。ご一緒させていただいた方にも色々と刺激をいただきました。あらためて一人では出来ない限界も見えてきて、反省する点もたくさん見つかりました。
展示会では主に紫砂壺とプーアール茶を見て回りました。やはり興味のある分野ですし、場所柄もありますので。
美味しいお茶も、とても綺麗な茶壺もたくさんありました。
でも、そんな中で一番印象に残っているのが「価格の高騰」です。
今年になって急に上がったのではありません。この3年ぐらい、お茶も茶器も驚くばかりの早さで、びっくりするぐらいの幅で上がっています。
良い物ほどそのスピードは極端です。そうでないものもそれなりに高くはなっていますけれども。
特にプーアール茶、岩茶、紫砂壺。この三点は頭が痛くなるほどの値上がりです。ニコニコ笑いながら言い値で買える状況はお店を開いた頃からすでにありませんでしたが、今では何を買うにしても値段交渉がものすごく大変です。
ある時は頭を低くしてひたすらお願いし、ある時には眉間に皺を五本ぐらい寄せて厳しい交渉を。。。お茶や茶器を買っている時の私の顔や態度は、絶対にお客様にはお見せ出来ません。それぐらい極端な交渉をしてようやく「まあ高いけど何とか頑張ってみましょう」という値段になります。
作家さんのランクや力量にもよりますが、展示会に出てくる茶壺、特に一点物になると日本円換算でも10万円を超えるものはそれほど珍しくありません。反対に、同じように見える茶壺が広州のお茶市場では1000円ぐらいで楽に買えたりもします。落ちついてしっかり見れば両者の差というのは瞭然なのですが、それぞれを単体で見た時にその差が判るかどうか、これは微妙です。
価格が高騰する、という事は玉石混淆な得体の知れなさが増幅する事でもあります。ましてやインターネットで簡単に物が買える時代です。それだけ「上手い事引っかけてやろう」という人達にはチャンスでもあります。悲しいかな、中国にはまだまだそういう人達も少なくありません。
仕入の値段が上がる。胡散臭い商品が増える。
私にとっては厳しい一年になりそうです。しっかりと油断せず、良い物を値頃にご提案出来るように緊張しながらやっていきたいと思います。
考える事の多い旅でした。でも、とても楽しい旅でした。