永遠の輝き、デビアス番頭です。
今日はですね、硬度のお話しをちょいと。先にお断りしときますけど、例によってあんま役には立たない話で、ヤマ場もないまま終わるのですよ。
水。
言うまでもなくこれがないとお茶が淹れられません。茶葉に次いで、いや同じぐらい優先順位が高いのがこの水、でございます。
そんだけ大事な構成要素である水ですが、茶葉や茶壺に較べてここにかける手間やこだわりはそれほどではありません。
「お水はどういったものを使えばいいですか?」とお尋ねいただく事があります。番頭の答えは至ってシンプルです。「浄水器通した水道水でも、スーパーでサービスしている機械の水でも大丈夫ですよ」ともう一つ「あまり硬い水はお勧め出来ないです」。
何でこの辺が鷹揚かつうと「沸かしちゃうから」です。むしろ水(=お湯)においてはその温度のほうが味を左右するので、二兎を追う者は…という事で優先順位の低いほうをぼやかしているんです。
じゃあ 1)沸かさない水で作る水出しの時はどーなのよ? 2)硬い水はどーしてお勧めできないの?そもそも根拠あるの? つう2点はどうなのか?というと番頭の説明はこのあたりが非常にいい加減です。
で、水出しで比較してみよう、という事にしました。↑は硬いほうの代表。
エビアンさんとヴィッテルさんは、自販機で見かける事のある、手に入れやすい硬水、という事で選びました。
硬度はevianが300弱、vittelは300ちょい(単位はmg/l)です。真ん中のコントレックスさんは1468mg・lと、何か違うステージにいっちゃった感があります。
そもそも硬い水って?という疑問もあります。水の「硬度」は水に溶けてるマグネシウムとカルシウムの量で計算されます。マグとかカルが多いと硬度が「硬く」なります。
マグネシウムイオンが多いと苦みを強く感じ、カルシウムイオンが多いと渋み(+苦み)が強く感じられるようになります。。。みたいです。
つまり、加熱も加工もしない状態では、水出しのお茶は苦みと渋みが際立つ、という事が想像できます。
こちらが今回用意した柔らかいほう。
左の樵のわけ前は何と硬度2、つう超軟水です。
水が柔らかい(=マグネシウム、カルシウム含有量が少ない)とお茶も柔らかく出る、というのが定説です。出も良く、超軟水では常温水に煎茶を入れて軽く容器を揺するだけできれいな緑色が出る、という事もあるぐらいです。
硬度2の場合はどうでしょうか?
ちなみに日本の水道水は軟水です。例外についてはよく知らないのですが知っている限りでは軟水です。
といっても硬さ(柔らかさ、というべきすかね)には幅があります。
比較的硬い東京地区は硬度70近く、柔らかい名古屋周辺や東北は20前後、と開きがあります。
とはいえ、いずれも二ケタですんで、硬い水軍団とは比べものになりません。
てな訳で、硬い水、柔らかい水でお茶の味わいはどう違うのか。
良い機会なので水出しで比較してみます。
同じ茶葉を同じ量で、同じ水温で同じ時間。きっちり条件を整えて実験してみます。
乞うご期待…って二日に分けて引っぱるほどのトピックかなあ、これ。