本日(20日/火曜日)は午後6時に閉店致します。ご不自由をお掛けしますがご了承下さいませ。
ニューカマーです。
「新人」と呼ぶべきか、ベテランとお呼びすれば良いのか、ちょっと迷うところですが。
台湾の凍頂烏龍茶です。「伝統」という枕詞は伊達ではなく、昔ながらの、というかオリジナルな作り方をほぼ踏襲している凍頂烏龍茶です。
同じ凍頂の冬茶が3種類。
左が無焙煎のもの。小梅茶荘では「冬茶」というラベルが貼ってあるお茶です。水出しに使われているのもこの無焙煎タイプの凍頂です。今ではメジャーになった高山茶寄りの仕上げで、発酵もやや浅く、乾燥までで焙煎はしていません。 なので緑色が強く、葉も縮みが少ないので大きめです。中央はその冬茶を火入れしたものです。お店では「焙煎」というラベルが付いています。冬茶を小梅さんが自分で焙煎しているものです。嫌ちゅうほど時間と手間がかかっています。右が今回の「伝統」さん。焙煎に由来する葉の赤みは中央とあまり替わらないように見えますが、後焙煎のものと較べて、しっかり深めに発酵させています。また、左や中央と較べると、枝があまり目立ちません。
鑑定杯を使って淹れてみました。普段の試飲では3グラム4分ぐらいですが、今回は少し変則に4グラム2分で淹れました。順序は替わらず左が無焙煎、中央が焙煎、右が伝統です。
言うまでもなく、左は明らかに毛色が異なるので比較が参考にならないかもしれません。
中央の焙煎のお茶のほうがより「火入れしたっぽい」香ばしさが前面に出ます。甘みも香ばしさ由来の後で喉に来る感じの甘みです。
いっぽう伝統のほうは香ばしさがやや控え目で、マスカットやライチっぽいフルーティな味わいが飲んだ瞬間にわかります。甘みも口中に広がる蜜のような直接的なものが際立っています。といっても貴妃茶や奇蘭のような柔らかさだけではなく、しっかりとした香ばしさと程よい渋みがある「味わいの強い」お茶に仕上がっています。
伝統凍頂烏龍茶、本日よりお店に並んでおります。試飲をご希望の方はお気軽にお申し付け下さいませ。
あ、もちろん焙煎していない冬茶も、焙煎の冬茶も従来どおり販売しておりますのでよろしくお願いいたします。