
新ワインの解禁日なんですね、今日は。
どういう訳か昔っから開店記念なんとかとか、初物とか一番乗りとかにあんまり興味を示さないもんで、この新ワインがものすごいブームになってた頃からこの方、まともな時期に飲んだ事がありません。

その代わりっちゃあ何ですが、今日は入って来たばかりの凍頂冬茶を飲んでます。小梅さんが茶摘みから製茶に立ち会ってきた例のお茶の完成形…です多分。小梅さんは最終の乾燥が終わる前の一行程前のお茶をサンプルに持って帰ってきたので、それは試飲したのですが、乾燥終わりのこの茶葉は小梅さんもまだ飲んでません。
ちょっとドキドキしつつ、先んじて飲む優越感を覚えたりしちゃいました。何か最初のほうに偉そうに書いていた事と著しく矛盾してます。ま、お茶の事は別物とお許し下さい。
緑色が深くて春茶に較べて小粒、いかにも冬茶というルックスで葉揃いの良い茶葉です。これで5グラムちょい。

深めの茶杯を二つ用意しました。茶海から左の杯に注ぎ、それをすぐに右の杯に移します。台湾茶芸でお馴染みの「聞香杯」「飲杯」という組み合わせと同じ原理です。左の杯に残った香りを嗅ぎ、右の杯のお茶を楽しんだ後、右側の杯底香を嗅ぎます。深い杯を使うのはそれだけ香りが聞きやすくなるからです。
今年の劉さんの冬茶は「少数精鋭」です。
畑の位置や茶農さんによって条件は異なりますが、ごく一般的にいって今年の台湾冬茶はあまり条件に恵まれたとは言い難かったようです。凍頂一帯も同様です。
茶農さんによっては冬茶の収穫そのものを見送ったケースもあったそうです。このあたりは個々のプロの判断ですね。
劉さんは通常3回の採茶を2回(二日)に減らし、春茶に向けて樹勢を温存する事にしました。その為出来るお茶の量は少なくなります。すなわち「少数」です。
その代わり、二回の採茶の時には育ちが順調で勢いのある茶樹の葉をピックアップします。無理せず好調な選手を起用し、疲れている選手は休ませる、という方針ですね。すなわち「精鋭」です。
いっぱい採れたかどうかという事を別にすれば、今年の冬茶は飲む側(今日の場合だと番頭ですね)にとっては嬉しい事です。

せっかくなので長めの時間で濃い目に淹れてみました。そのせいではないと思いますが、茶水がオレンジがかった色です。発酵が強いのかな、とも感じられましたが、乾燥したてなせいかもしれません。このあたりは小梅さんが帰ってきたら一緒に評茶してみようと思います。
劉さんらしい、そして凍頂本来の持つしっかりとした味わいのお茶です。可憐とか繊細というより、頼もしいお茶に仕上がっています。高山茶や高冷茶とはまた違った趣きです。
そうそう、こういうお茶だったよな、凍頂烏龍茶って…などと独りごちながら10煎近くのんびりといただきました。

春茶と較べるとやはり小ぶりで、柔らかそうな葉です。一見頼りなくも見えるこの葉っぱからあんだけしっかりとした味が出るのがちょっと不思議、でもあります。
茶酔いでフラついたってのは黙ってたほうがいいのか?