本日(24日)は6時に店じまいいたします。ご不自由をおかけしますがご了承くださいませ。
オオセイキャンユーシー …アメリカ国歌は何度聞いても最初のココしか覚えられない番頭です。
かように学習能力に問題があるオツムなので、色んな事を覚えられなかったり、すぐに忘れてしまったりします。
典型的な「とりあたま」ってヤツですな。
で、春茶です。なんぼなんでも流石にもうすぐ凍頂からサンプルが届く、ぐらいの事は覚えております。
問題は「評茶の仕方を忘れちゃった」って事です。
本番までに1)思い出す+2)出来るようにしておく、べく早速今朝から練習です。
まず茶葉の量。きっちり量って4.0グラム・・・あれ3グラムだったっけ?
急に不安になって武夷山の小梅さんに電話。ついでに抽出時間も確認。4グラム6分。よしよし。
ま、基本的に条件をいつも一定にしておけば大丈夫っちゃあ大丈夫なんですが、やるからにはちゃんとせんと。
評茶セットをしっかり温めたら評茶開始です。まずは最初の一煎。評茶なので最初の「洗茶」はしません。
ほとんどの画像の出来が悪いのはご勘弁を。何しろ評茶の手順で手一杯でして。
ピピピ、6分経ったら一煎目を鑑定杯へ。このですね、フタの部分を碗の縁に引っかけるのが何かプロっぽくて格好いいんすね。いえ、本当は誰でも簡単に出来るんですが。
1煎目。水色を見つつ縁のほうの水面のツヤを見たりしたらガラスの茶海に移します。
茶葉の状態をじっくり見て、香りを確認します。劉さんの凍頂烏龍茶は手摘みで、枝の部分も取らずに製茶します。萎凋や殺青がちゃんと出来ていれば枝の部分も「甘みに変化する渋み」が出てくれる大事なパートになります。垢抜けないビジュアルですが、昔ながらの凍頂烏龍茶って感じがします。
空になった鑑定杯が冷める前に杯底香を確認。この香りがね、何ともたまんないんすよ。うっとりとクンカクンカしてる様は知らない人が見たらただの変質者です。
ちょい前後しますが、この時点ではもう2煎目のお湯は注がれてます。もう一回6分。
1煎目にはまだ口をつけてません。どうせ6分という待ち時間があるので、その間にゆっくりと味わいます。
評茶はこの手順がちょっとややこしいのですが、普段のお客さまに試飲のお茶をお淹れするよりも実は気が楽です。量と時間と手順が一定という事は、それ以外の要素が入り込む余地がないからです。
要するにお客さまの好みを推理する必要も、「美味しくなれ、美味しくなあれ」と祈る必要も全く無いのですね。
はい6分。2煎目上がりっ。
あくまでオートマチックに、淡々と手順を繰り返します。
こちら側はとにかく香りや味や茶葉の状態を確認し、記憶していく事だけに集中します。番頭のようにオツムの能力に問題がある場合はとにかく目や舌や鼻に覚えてもらうように努力します。美味しいかどうかは茶葉が決める事ですんで。
3煎、4煎と煎を重ねていくごとに茶葉が開き、味も香りも変化していきます。
本番では3〜4種類のロットの違うサンプルをいっぺんに評茶するのですが、今日のところはまず1種類。お店に並んでいる春茶、いわば「小梅茶荘の春茶」。今さらですが、現行の春茶がどんなものか、というのを今一度確認します。
「葉底」=葉が開いた状態まできっちり試飲します。
評茶の手順、という意味では本番に向けての予習ですが、比較対象とすべき今のお茶の記憶を再構築する、という意味では復習作業でもあります。
ま、何にせよ普段怠けていたツケがきっちり回ってきたという、自業自得としか言いようのない予習復習。
当分続きそうです。