番頭だす。
大きな台風が来ております。進路にあたる地域の皆さん、くれぐれもご用心下さいませ。
本日は楊さんの茶壺のご紹介。
一つ目はこちらの「古風漢韵」。楊さんが普段作る茶壺のデザインとはちょっと毛色が違うような外見ですが、独特のなめらかな曲面の使い方はいつもの楊さん、という感じです。250cc超の大ぶりな茶壺です。
枝にとまる小鳥。鳥の名前と植物の名前についてはツッコまないようにお願いします。
楊さんの茶壺は字や絵がついているものでもゴテゴテした感じがほとんどしません。バランス感覚の良さなのか、「どや」感が少ないものがほとんどです。この茶壺の絵柄もこれ以上小さいと貧相で、これ以上大きいとちょっとくどい、という危ういバランスをうまく取っていると思います。
大きめの開口部。蓋の形状も相まっていかにも使い勝手が良さそうです。岩茶でもプーアール茶でも、お茶を選ばず使えそうなオールマイティなデザイン…ですかね。まだ使っていないのであまり偉そうな事は書けませんが。
スライムがあらわれた!!みたいなちょっと現代風なフォルムのこちらは「心意相違」という茶壺。
以前に一度、一点が入って来た事がありますが、その時はかなり早いタイミングでお買い上げいただきました。それ以来「あの下ぶくれの茶壺はもう入って来ないのか」というお問い合わせを複数いただいておりましたが、ようやく一点出来上がりです。
寸詰まりの釣り鐘というか…どこから見ても愛嬌のある不思議なフォルムです。緊張と緩和が集まってできている茶壺がほとんどの中、この心意相違はほぼ緩和。いい加減に作ってあるという意味ではなく、何となくゆったりと使えそうなイメージを持たせる、親しみやすい形をしています。
把っ手とフタのところに小さく咲いた花びらのような可愛らしい如意模様もよいアクセントになってます。
口と把にあしらわれた節模様もそうですが、そういうちょっとしたワンポイントで大ぶりな全体の印象を引き締めてるのかな、と思います。自分で作っているわけではないんでそのあたりは推測の域を出ませんが。
底の曲面が何かカッコいいです。
ま、番頭だけだとは思いますが、いかにも中国、って感じではなく北欧のプロダクトデザインっぽさがある所が気に入っています。
どちらも茶荘の棚にいます。お気軽に手に取ってご覧下さいまし。