「佛手」
茶荘の棚に並んでいるのは台湾の佛手のほうです。
「台湾のほう」というからには「台湾じゃないほう」もございます。
こちらがその「じゃないほう」の一つ、岩茶の佛手です。名は体を表す。仏様の手、ってぐらいなんで葉がやたらでかいのが特徴です。
葉が大きい、という点では台湾佛手も負けていません。
台湾佛手は、爽やかさと甘みという点では台湾の烏龍茶の特徴をしっかりと押さえながら、こってりとしたバターのような乳香をも持ち合わせる不思議なお茶です。アツアツ淹れたての時にもこの特徴は感じられますが、すこし置いて冷めかかるまで待って飲むと「ああなるほどこりゃバターだわ」てな味わいになります。不思議なお茶です。
対して岩茶の佛手には乳香はほとんど感じられません。爽やかでフルーティな香り、どっしりというより穏やかな味わいの岩茶です。
中国で佛手茶といえば、この岩茶よりむしろ同じ福建省でも南部の永春県で作られる永春佛手が有名です。雪梨(中国なし)に例えられる爽やかさが人気の、いわゆる「茗茶」の一つです。
どちらにせよ台湾佛手のような判りやすい「ウリ」が無いせいか、あまりメジャーではありません。
恥ずかしながら番頭は永春佛手は記憶にあるかぎり2度ほど飲んだだけです。しかも味の記憶が曖昧です。もっとちゃんと飲んでおけば良かったな、と後悔先に立たず。
岩茶の佛手は残念ながらお店に出すほどの量がありませんが、台湾佛手は絶賛販売中でございます。試飲してファンになる方がけっこういらっしゃるのは、やはり判りやすくてしかも美味しいから、でしょうか。
さて、夜なべに戻りますぞ。
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