福袋はメール・電話でのご注文ならびに店頭での販売が定数に達しました。
お買い上げいただきありがとうございます。
次回のご案内は12月中旬です。今暫くお待ち下さいませ。
番頭です。回りくどい言い回しになってしまいましたが、要するにご明察の通りです。
何せ主語が「福」なんで、続く述語によっちゃあ非常に縁起悪そうになっちゃうんで。
周志雲さんの茶壺です。
何度も書いてますが一応おさらい。志雲=父、珂迎=子、という親子の作陶家の「おやじさん」のほうです。
「土の周さん」。これが褒め言葉になるのはモグラと作陶家さんぐらいなもんでしょうか。とりあえず「良い土」を持っているというのと、土の目利きだからそう呼ばれています。
この茶壺に使われているのは「青灰」という土。「土」って表現しますけど、実際には「石」に近い「原砂」を細かくして練って作っている…若干乱暴ですが簡単に書くとそんな感じです。
青灰はその名の通り、少しブルーがかったグレーに焼き上がります。ブルーの発色は土の善し悪しと焼き入れの温度で微妙に異なります。
300mlクラス…ごめんうそ。本当は220mでした。大ぶりで口の広い茶壺なので、たっぷり淹れて楽しむにはもってこいです。
冬場、一人でゆっくりとお気に入りのお茶であったまる…というより、ザーっと淹れてガーっと楽しむのに向いている茶壺でしょうかね。。。何だか擬音だらけになりましたけど。
この茶壺はブルーイッシュグレーがほんの少し緑がかった、何とも微妙な色をしています。「土の周さん」の面目躍如ってところでしょうか、このあたりはさすがです。
息子さんも朱泥・紫泥・烏泥あたりはお父さん同様に良い土を使っていますが、この青灰を使ったものは作りません。「なんで小珂(息子さんの事です)は青灰使わないの?」と尋ねたら(1)良い青灰は希少なので持っていない作家さんがほとんど (2)現在の息子さんの評価(相場の事です)では仮にお父さんの青灰が使えたとしても、ただ勿体ないだけ との事。 いい腕なんですけどね、息子さんも。
土が自慢の周さんなので、デザインは極めてオーソドックス。伝統的形状を踏襲し、しかも忠実です。根が生真面目なんすね、おやじさん。 なのであまり胴体もシンプルに文字や絵柄を入れないほうが持ち味は出ます。
けっこうなトシ、だと思うんですが、まだまだ息子には負けんわい、ってとこでしょうか。頼もしいおやじさんです。