良いお天気になりました。
現在気温22℃、湿度60%台。正にお茶日和です。
こんな日だとどんなお茶を飲んでも美味しいに決まってはいますが、今朝はあえて紫娟茶をば。
ちょっと変わり種ではありますが、味わいは極めて真っ当。 カテゴリー上はプーアールの生茶の仲間になります。なのでこれからの暑い時期にはぴったりかと存じます。
紫娟茶はもともと、突然変異で茶葉が紫色の色素を持った茶樹を増やして作られているもので、その効能と味わいから中国では近年爆発的に流行しているお茶です。紫色はアントシアニン由来。例の「アンチエイジング」だの「抗酸化作用」だのと珍重されているアレです。
番頭は今さらお肌の艶とか気にするトシでもないので効能については今一つ食指が動かないのですが、紫娟茶は「美味しい生茶」としてよく飲みます。
赤みのある茶水。はっきりとした紫色というよりは薄いあずき色に近いです。青みがそれほど強くないんですね。 とはいえ生茶と較べると明らかに色は違います。 どこか垢抜けない、でも涼しげな色です。
ほっこりとすっきりの中間、みたいなちょっと不思議な味です。
お客様始め色んな人に試飲をしていただきましたが、味や香りの表現が十人十色なお茶です。
色のまんまにアズキっぽさを感じる人、紫蘇のようなちょっとスパイシーなクセがある、いやいやこれは三つ葉のおひたしでしょう…等々。 さまざまな印象を総合してみると生茶のすこしほっこりした味、という所のようです。 甘みはそれほど強くなく、かすかな渋みがあるものの飲みにくさは感じられない、てな感じです。
書けば書くほど何かぼやけた印象になってしまうのですが、そこが持ち味なのかもしれません。
若い葉を使っているので繊細で柔らかい葉底です。 確かに、三つ葉のおひたしっぽいすな。
初夏にも盛夏にも、さっぱり美味しく飲めるお茶だと思います。煎も続くのでゴクゴク飲みにも適していそうです。