明日(23日/土曜)は10時から6時まで、明後日(24日/日曜)は10時から4時まで営業いたします。
TGIF! 番頭でっす。
武夷山のお茶摘みも一段落。お茶作りは製茶から焙煎の工程へと進んで行きます。
小梅さんがいったん武夷山を離れて宜興まで遠征しているのは、ちょうど自分の茶葉が「枝取り」という何とも地味な工程に入っているからです。目視と手作業、人手のかかる工程なのでどうしてもここがボトルネックになってしまうんですね。で、ここで待ち時間が生じてしまいます。
奇蘭。
小梅茶荘のお茶の中でも常に安定の人気を誇る岩茶です。持ち味はライチのようなフルーティさと中焙煎の仕上げによるすっきりとした甘みです。 茶葉は品種によって焙煎する事でこってりとした甘みになるものと、すっきりとした甘みになるものがありますが、奇蘭は後者です。
香ばしさとフルーティさ、相反するようにも感じられますが、お茶ではちゃんと共存できる場合が少なくありません。
小梅茶荘の奇蘭は武夷山育ちの「岩茶」ですが、もともと奇蘭は福建省南部原産です。品種改良を繰り返し、より広い範囲で育てられるようになったという、優良茶葉です。白芽奇蘭、雪芽奇蘭、赤芽奇蘭等々、奇蘭軍団は福建省では水仙や色種などと並ぶ一大勢力になりました。フルーティとかさっぱり、という万人受けする特徴を備えているからでしょう。
もちろんシーズンを問わずに美味しいんですが、特に夏場に美味しさが増す岩茶です。番頭はこの時期の試飲でよくこの奇蘭をお出しします。水出し然り、あったかいのも又然り。 小梅さんが留守の間、酷使とも言えるほど献身的に番頭を助けてくれる孝行岩茶。 もちろん茶葉そのもののポテンシャルもあるのですが、奇蘭は「淹れやすい」お茶で、けっこうアバウトに淹れてもほとんど失敗の無いお茶です。 鼻から入ってくる香りは焙煎由来でちょっと香ばしく、飲んだ時に口に広がるのが茶葉本来の持ち味であるライチのようなフルーティさです。
水出しにすると香ばしさが少し奥の方に引っ込む分、フルーティさが前面に出てくる感じです。この時期引っ張りだこの水出しでは紅茶の鳳慶の甘みと並び、この奇蘭のフルーティさが水出しの2大勢力になりつつあります。 いや、もちろん他の3種類もとっても美味しいですよ、念のため。
茶葉は普通、お湯に浸して初めて香りが立ち始めるもので、淹れる前の乾燥した茶葉からはあまり際だった香りはしてきません。 奇蘭はその点ちょっと特別で、茶葉からも香ばしくて爽やかな香りがします。水出し用のティーバッグも匂いを嗅いでみると「あ、これは奇蘭」とすぐに判ります。 ティーバッグをそのままポプリ代わりに使いたいぐらい、番頭はこの香りが好きです。さすがに香りでメシ食える、って事は無いですけんど。
武夷山からの夏の使者。今年も上々の出来だそうです。