明日(30日/木曜)はお休みいたします。えらいすまんこって。

蓋碗の使い方についてです。
今さらですが「蓋碗」(がいわん)とは読んで字の如く、蓋のついた茶碗です。中国ではこの中に緑茶を入れて、そのまま蓋をずらして飲んだりしますが、一般的には蓋碗は概ね茶壺(急須)と同じ使い方をします。
茶葉を入れ、お湯を注いでお茶を作り、ここから茶杯に注ぎ分けたり、茶海に移したりします。口はついていないので、蓋をずらしてお茶の出口を作ります。

かように構造が簡単な道具ですので、使い勝手もかなり良いです。磁器の蓋碗の場合、茶葉を取り出すのも、器を洗うのも楽ですし、磁器ならば味や香りが器につかないので一つの蓋碗で色んなお茶を淹れる事が出来ます。

ちょっとだけ難しいのは、器全体に熱が回るので、なるべく熱くない場所を持たないとエラい事になる点です。
まあ、これは慣れもあります。指に伝わる熱に加えて、お茶の出口のちょうど反対側から熱い湯気が上がってくるので、手のひらに湯気が当たらないように気を付ける必要もあります。
熱くならないよう、かつ注ぎやすいように使っていると、自然と「カッコいい」蓋碗遣いが出来るようになります。

毎日のように仕事で蓋碗を使っているとこんな感じになります。どこにも不要な力が入っていない自然な動作。「お点前」ではなく、一種の作業です。

どうしても最初のうちは余分な力が入ってしまい、かえって熱くなったりします。おっかなびっくり使うと熱いんです、蓋碗は。 慣れないうちは中にちょっと熱いぐらいのお湯(50−60℃ぐらいすかね)を入れて練習すると楽です。それであまり熱さを感じないようなら本番でも大丈夫ですんで。

ポピュラーな持ち方は利き手の親指・中指・薬指で蓋碗の縁を持ち、人差し指で蓋を押さえる方法です。
もう一方の手で底を支えたりしても別に問題はありません。お茶を淹れる作業ですので、格好を気にしてモタつくより確実かつ迅速丁寧に美味しく淹れられるほうを優先して下さい。

蓋碗を取り落とさない程度の自然な力(これが最初はわかんないんすよね)で注いでいきます。直線的にではなくやや弧を描くように。最終的には小指の腹が上を向くような感じで。「小指の外側の付け根を蚊に刺されましたぁ」という動作がフィニッシュだと考えるとわかりやすいかもしんないです。

もう一つの持ち方がこちら。あまり女性がこの淹れ方をしているところは見た事がありません。手指の大きな男性向きなんでしょうか。

親指の腹で蓋を押さえ、中指と薬指を底に持ってくる持ち方です。ちょっとややこしいかもしれませんが、こちらはがしっと蓋碗全体をグリップ出来る感じですね。

やってみるとわかりますが、この持ち方の場合は一連の動作全てを一方の手だけで行うのは至難の業です。基本的には利き手じゃないほうの手で少し蓋碗を浮かしてから利き手に持ち替えます。慣れると別段煩わしい手間ではありませんが、所作としてはちょっと一手間ぶんもたついた感はあります。これが片手で出来るとちょっと自慢できるかもしれません。番頭はぶきっちょなのでこの持ち方は正直苦手です。

思い切り指が熱い所にかかってるけど大丈夫なのか? そのTシャツどこで売ってたんだ?つうか年齢性別が全然わからんぞ。
…ともあれ、習うより慣れよ。まずは自分の手の大きさに合う蓋碗を見つけて使い倒す事が肝心ですね。
機会があったら使い慣れた「蓋碗遣い」の人の手をよく見るというのもよろしいかと。
熱いのも暑いのもきらい。