ポートピア殺人事件か?それはヤス。 つうかお前トシいくつだよ?
ええと今日は昨日のお話の続きでございます。

前回、「お茶とか茶器ってこんな高いものもあるんですよ」という、かなり露骨な伏線を張ったところまで、でございました。
今回はお手頃お値頃な茶壺のご紹介でございます。振り幅大きくてすみません。
現在、茶荘の棚には10種類の「一万弱」の茶壺が並んでおります。正確には9,720円、でございますが。

10種類のうち4種類は
ちょうど一年前のブログでご紹介しました。個々の画像についてはそちらをご覧下さい。
今回の「第二章」は↑の画像の6種類。 いずれも100ml台のちょっと小ぶりな朱泥壺です。

既存の4種類が底に「中国宜興」の文字や孟臣の語が入っている「工房物」「工作室物」なのに対し、今回の6種類は作陶家さんの落款が見られます。全部同じ作家さんの手によるものです。
「作家物でしょ?何で安いんすか?」という番頭の直球に対して、小梅さん「半手工だからです」と簡潔なお答え。 要するに、型である程度作ったものを手で仕上げてるんですね。かける手間と時間に違いはあるものの、この点は他の4種類も同じです。
作陶家さんは100%すべての茶壺を全部手作り(全手工)する人と、全手工の茶壺と半手工の茶壺を両方作っている人がいるようです。
じゃあどっちがどっちか判らないじゃないすか、と小梅さんに聞いたら、「見れば大体判りますよ」との事。それでなくともアトリエなり工房を見ればその作家さんの仕事ぶりから判断できる、との事。
作家さんもほとんどの方は真面目で誠実なので、全手工のものと半手工のものは落款の名前を変えて判別出来るようにしているみたいです
ちなみに楊琴さんも周さん親子も全手工専業のようです。楊さん曰く「とてもじゃないけど両方やってはいられない」との事。なるほど。

ともあれ、半手工ではあるものの、土も良さそうですし、作りもそれぞれしっかりしています。秦権・美人肩・矮石瓢…オーソドックスな茶壺がお値頃です。 お値段が手頃な分、最初の一個に、旅のお供に、お気に入りのお茶専用に…使い方の幅がグンと広い茶壺だと思います。
個人的には↓の「旅館の部屋のテーブルに置いてあるお煎餅とか地元の銘菓の入っているアレ」みたいな口の広い茶壺が興味をそそられますねえ。いっぱい入りそうだし。





大所帯になってしまったのでちょっとキツキツではありますが茶荘の棚に並んでおります。手に取ってご覧下さい。お水通しもお気軽にお申し付け下さいまし。