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梅をあしらった茶壺。華やかというよりどこか控え目な可愛らしさを感じます。
作陶家の楊琴は三姉妹の次女で、↑↓ともに作陶家、という陶芸シスターズです。。。ってのは以前にいっぺん書きました。
意識せずとも人間というのはちゃんと一年周期で生きているらしく、「いつ書いたっけな?」と調べたら
去年の6月25日でした。
この梅の花の茶壺は楊さんのお姉さん、長女の「楊娣」さんの作です。 一番上なのに「娣」って名前なのもちょっとおかしな感じはしますね。長男坊にいきなり「三郎」とか付けちゃうみたいで。
歳の順はともあれ(そもそも本名なんすかね)、茶壺作りでは一番の「娣」なのはお姉さんです。もともとは茶杯や花瓶や盆栽鉢といった茶壺ではないものを得意分野にしているようなので。 妹さんの楊芳さんも茶壺作りの他に茶玩などを作るのに長けているようで。なかなか才能溢れる三姉妹ですな
楊娣さんの作る茶壺はオーソドックスなものが多く、かつ種類も多くないようです。といってまだまだ習作の域を出ないのか、というとそんな事はなく、丁寧に手堅く、均整の取れた茶壺です。
こちらは昨年一つ小梅さんが持ち帰ったものです。一点物で、すぐにお買い上げいただいてしまったので手元にはありませんが、こちらも同じ形状の茶壺をベースに植物をあしらったものです。 去年の茶壺が秋・冬をモチーフにしていて、今回の梅が春。 実に一年越しの連作、随分と気の長い話です。
背面には『細嚼梅花雪乳香』の文字。これはかの顧景舟さんの有名な大石瓢壺に書かれているものの完コピです。このあたりの事は長くなるので省略。「梅花雪乳香」で検索していただくと吴湖帆さんつう山水画家さんの名前とともに出てくると思います。
丹精で、どこか凛としたイメージの楊琴さんの茶壺と較べると、お姉さんの茶壺はどこか素朴というか、ほんわかとした印象です。