相も変わらずお茶を飲む毎日。
今日のお茶は清香大紅袍と清香大紅袍。書き間違えではなく左右どちらも清香大紅袍。上撰矮脚、巌水仙あたりと並ぶ、番頭のお気に入り岩茶です。タレント揃いの当たり年、花の2011年組の一員でもあります。
こちらが左側のほう。
こっちが右側です。
どこがどう違うのかというと、左側は前日一日焙煎籠で乾燥させたもの、右が前々日に乾燥させたものです。
どっちももとの茶葉は同じロットのものですので、理論上は同じ時間同じサイクル、同じ温度で加熱したものは同じふうに変化する筈です。果たして飲み比べる必要があるの?というとこれが困った事に微妙に違います。微差というのは厄介なもので、気がつかないほどでもなく、かといって飲めばすぐに判るというほどでもなく。なので一所懸命試飲しないといけないわ、とんちんかんな感想言って小梅さんに睨まれるわ、ネコはエサを催促するわであまり楽しい試飲にはなりません。
とはいえ、乾燥=火入れし直した清香大紅袍はかなり美味しいお茶になっていました。前がまずかった訳ではもちろんありませんが。湿気った、青っぽさが出た等々色んな言い方のどれもがイマイチしっくりは来ない、5年という歳月が作り出した変化…熟成というポジティブな変化と対になって出てくるネガティブな変化を出来るだけ取り除く定期的なお手入れ、それがこの乾燥です。情緒的にいうと「気合いを入れ直した」って感じすかね。
乾燥、火入れ、お手入れ。どう表現しようと結局は加熱でして、茶葉の入った籠を下から熱源(この場合は電熱器です)で「炙る」行為です。 清香大紅袍は弱めの焙煎が持ち味なのであまり熱を加えて香ばしさが出てしまうとその特徴がなくなってしまいます。ごくごく弱火でじっくりと、小まめに茶葉の天地を返しながら根気よく乾燥を進めていきます。1時間を8セット、半日フルに乾燥させても乾燥まえとの茶水の色等に目立った変化はありません。ちょっと火香が戻ってちょっとこってりしたかな、くらいの変化です。
前日のもの(左)と前々日のもの(右)で較べると一日経過したぶん右のほうが火香が抜けて本来の味と香りに戻った感じです。前日のものも同じように徐々に火香が抜けていきます。
試飲の結論としては「どっちももう十分です」という事でした。飲んで見て「まだまだ」という場合にはもう何サイクルか乾燥を続けます。 足りない場合は足せるけど、やり過ぎちゃったら戻せないんで慎重に慎重に。
清香大紅袍は華やかな香りやフルーティな味わいを持ち味としない、何とも地味な岩茶です。大紅袍のクセに妙にさっぱりしている、自己主張をあまりしないタイプの大人しいお茶です。じゃあ淡白かというと正反対で、煎を重ねて美味しさがにじみ出てくる粘り強いお茶でもあります。その意味では「どっしりとした」大紅袍らしいお茶だと言えるかもしれません。お茶に華やかさとか甘みが欲しい時にはお勧め出来ませんが、時間もあるしゆっくりお茶を味わいたいな、という時には是非お試しいただきたい岩茶です。
試飲のリクエストもお気軽にどうぞ。