シーバック、ミーハッピー。
小梅さんは昨晩無事に帰国しました。
サンプル、茶枝、冬筍餅とともに。
「早く帰りたいから早めに空港に行って荷物預けたのに、一番最後に出てきました」と合点が行かない様子の小梅さん。それはね、最初の荷物は貨物室の一番奥に行っちゃうからだと思いますよ。
勿体ぶってもしょうがないので結論から。
今年の劉さんの冬茶は上々の出来、との事。 武夷山でも雲南でも凍頂でも、あまり手放しでお茶を褒める事が無い小梅さんにしては珍しいくらいにポジティブな連絡が来たのは到着の翌朝。評茶は減点法な一面があるので、どうしても短所を強調してしまいます。なので「今年のは美味しいです」で始まる報告は嬉しいびっくりでした。
製茶と並行して試飲を重ねながら劉さん夫妻や製茶のスタッフなどと意見や感想を交換していきます。和やかとピリピリが交錯する不思議な時間。番頭は正直こういったいつ終わるかも定かでないエンドレス試飲は苦手です。持って生まれたDNA、みたいなものかもしれませんねえ(他人事)。
「買い付け」は第一印象がそのまま結論、という感じでサクサク終わりました。まだこの時点では完成品ではないのですが、岩茶と違い無焙煎の冬茶はこっからの焙煎で大きく出来が変わる、って事が無いので概ね予想通りのお茶になります。
全てが順調で、団揉にかかる時間も短縮された(これについては後日)ので中4日の日程も十分過ぎるほどです。「半日空くから阿里山に行ってみよう」と劉さんは予定してくれてたみたいですが、生憎その日だけ山に霧がかかってしまい大事を取って断念。ま、観光に行ってる訳じゃないんで。
その代わり、杉林渓から仲の良い茶農さんが遊びに来ました。龍鳳峡の美味しい冬茶を持って。
杉林渓全体のお茶の出来については詳しく聞きませんでしたが、持って来た冬茶はこれまた文句なく美味しかったそうです。「いっぱい買っちゃいましょう」…小梅さんに劣らず杉林渓のお茶が好きな番頭、珍しく強きな発言。 残念ながら「大量に買い占め」とはいきませんでしたが、無理言って分けてもらいました。うふふ、楽しみ楽しみ。
ちょこちょとお腹に入れながら色んなお茶の試飲。どのみち買わない他人様のお茶、みたいなのから劉さんが大事に育てている陳年茶まで。胃に負担がかかるだろうなあ、と思います。毎年行く前に「いつもの胃薬お願いねえ」と頼まれて大瓶を持って行くところを見ると、手練れの茶農さんといえどもこれは例外ではないようです。
小梅さんが来て荷ほどき終えたらさっそく持ち帰ったサンプルを試飲です。さんざっぱら電話で煽られた分ハードルは目一杯上がってますけど、試飲が楽しみでしょうがありません。