8年近く店をやっとりますので、それなりに全国津津浦々にお客様がいらっしゃいます。オンラインのお店さんとかだと桁違いに膨大なお客様がいらっしゃるのでそうでもないのかもしれませんが、普段あまり通販などしないのでけっこうお客様のお名前やお住まいの住所をぼんやり覚えていたりします。
ゆうべの地震で震度6弱と一番大きな揺れだった茨城県高萩市にも、地名を聞けばすぐにお顔を思い出すお客様がいらっしゃいます。開店してほどなくの頃からのお客様です。5年前の地震の時にも屋根瓦が壊れるなどの被害に遭われた、と話されてました。ゆんべの地震の被害に遭われていないと良いのですが。
茶荘は相変わらずの福袋自転車操業。小梅さんの無謀な増産計画は他ならぬ小梅さん自身の首をウィンチでキリキリと締め上げています。蛮勇っすね、あそこまで行くと(←傍観)。ま、でもお陰様でどうにか三が日くらいは店頭で「普通に」販売出来そうです。やっぱ福袋ってのはそうじゃなくちゃ、と思うのは番頭世代より上だけかもしんないすね。
メールでのご注文もまだ承っております。今からだとお届けは三が日以降になっちゃいそうですが、果報は寝て待て、ってのもテですぜ。
地震があった翌朝は、茶壺を並べるのも出来るだけ遅めに。つう事で一人ことこととお茶の準備。自分の為に自分で、自分の飲みたいお茶を淹れるのは本当に久し振りです。淹れ方覚えているかしら、などとちょっと心配しつつ。どんだけ物覚えが悪いんだか。
お湯が沸くまでの間にしばし考えて選んだのはこちら。凍頂冬茶の焙煎したものです。けっこう久しく飲んでいないかな、と思いましたが、もともと好きなお茶なのでたぶんそんなに間は開いていない筈です。
甘みの強い冬茶を台湾式焙煎で仕上げた飲みやすいお茶です。
炭火でじっくり時間をかけて火入れをする武夷岩茶の焙煎と較べ、凍頂の焙煎はやや高温で短めの時間で軽やかに仕上げます。岩茶がポタージュ、凍頂がコンソメって感じすね、ざっくり表現すると。岩茶のこってり甘い杯底香がお茶とは思えないほど濃香なのにたいして、凍頂焙煎茶の香ばしさは麦茶や玄米茶で「おこげ」っぽい風味に馴染みがある日本人には親和性があるかもしれません。
香ばしくて温まるお茶をゆっくり淹れてのんびりと…と言いたいところですがそうそう時間を取っていられないのでお茶請けも簡単に。
UHA味覚糖さんのポリポリしいたけ。 台湾にエリンギチップス、というかエリンギの素揚げしたものがありまして、結構お茶には合います。 このしいたけチップスもそんな感じの商品のようです。同じく素揚げしたオクラと一緒に。
ポリポリポリポリ…。噛むほどにシイタケは椎茸の味が、オクラはオクラの味がしっかりします。ま、当たり前ですが。
美味しい焙煎茶を3煎ほどいただき、残りは茶海に出して後でいただきます。急いで用意してチャチャっと飲んだつもりで気がつけば茶盤の前に小一時間。町会の資源ごみの最終収集日、あわてて仕事に戻ります。
2016年もあと3日。揺れるなよ、降るなよ、荒れるなよ。