お得な水出し夏袋についてはコチラお手数ですがおっぺしてくだされ。
ハッピーマンデー!!番頭でっす。
凍頂の劉さんご夫婦の息子さんが来日、空港からそのまま茶荘に立ち寄ってくれました。羽田空港着でホテルが上野、なので人形町がちょうど乗換え駅だつうのもありますが。
おみやげいただいたんで早速今朝はお茶請けに頂戴しております。謎の蓄音機瓦せんべい他。由縁その他は午後にでもゆっくり調べてみましょう。まあまあ甘いけど素朴な味でした。
劉さん夫婦には息子さんと娘さんがいますが、どちらも茶農は継ぐ予定はなく、それぞれ親元から離れてお勤めされてます。後を継がないというか、親御さんが無理には継がせたくないんでしょうねえ。後継者問題はいずこも同じ、です。
水出しのお茶。今現在茶荘の冷蔵庫に入っている6種類です。左上から時計回りに金観音、まかない茶、鳳慶、奇蘭、凍頂、ジャスミン。 こうして並べて見ると色合いだけでもだいぶ違いがあります。
本来は奇蘭がもう少し濃く、金観音が薄い色に出ます。週末バージョンというか、奇蘭は普段それほど中国茶に馴染みの無い方や冷茶をお飲みにならない方にも判りやすいさっぱりフルーティな味になるよう、若干短い時間で出しました。反対に金観音は華やかな香りがしっかり出るように長めに。
とまあ季節や曜日によって多少のアレンジはしておりますが、普段ご自宅やお勤め先なんかでゴクゴク飲むのであればそこまで気にしないでも美味しく作れるのが水出しの良いところです。
「どうも自分で作ると美味しくならなくて…」とおっしゃるお客様がいらっしゃいますが、ほとんどの場合それは気のせいです。人に淹れてもらったお茶が美味しいのは『旅館の朝ご飯の法則』で簡単に説明がつきます。
いつも同じ容器とティーバッグの茶葉で作るのであれば水の量と茶葉の量は一定ですが、本当に厳密に言うと、気温、水温、冷蔵庫の庫内温度、水質…とまあ変動要素は色々あります。 ただ、理科の実験ではないんで、そのあたりはあまり気にしなくていいと思います。正解もありませんし。
じゃあ何でお前は時間(時には水の量も)を調節して味を変えているんだよ?と聞かれるとそれは「だってあきないだもの」とみつお風に答えるしかないんですが…。「こうすればこうなる」という予想が出来るのは単に経験値のちょっとだけあるからです。なんぼ番頭でもそりゃ毎日のように水出し作ってれば覚えますって。
例えば先々週あたりどうもいつもより時間がかかるなあ、という日が続きました。陽気のせいかな、とも思いましたが原因は冷蔵庫の庫内温度。神田祭りの時に冷蔵庫がパンパンになるくらいに水出しを仕込んだんで、冷えなくならないように庫内温度のツマミを強のほうに回してそのまま戻すのを忘れてたんですね。で、その分水温が低くなって抽出が遅くなった、というカラクリでした。
ええと、文字が多くなったんで結論を急ぎますね。
「あまりこだわらなくても味はそんなに変わらない」「出す前に少し味見する」…身も蓋もないですが、そんな感じです。どうしても美味しくする為に万全を期したい、という方は上に書いた色んな要素をちょっとずつ変えながらお好みの味を探すのも面白いかもしれません。なんにせよ「味見していい塩梅の時に茶葉を出す」ってのがテッパンの「一手間」です。
いい感じの一日になりそうです。皆さま良い一週間を。