近代中国茶の発展に大きく貢献された張天福先生が6月4日お亡くなりになりました。108歳でした。
正に茶聖と呼ばれるに相応しい、お茶に対する情熱と人に対する優しさに溢れた人格はお茶の、特に福建省でお茶に関わる全ての人に敬愛されていました。
心よりご冥福をお祈り致します。
番頭が最後に武夷山に行ったのが2008年11月。その時もうすでにすごい長生きで元気なおじいちゃんでした。姿を直接拝見した事はもちろんありません。ただ、名前はあっちこっちの茶業さんの社名や「大紅袍」の文字、額装された書などの署名で至るところで見ました。頼まれると喜んで書いていたんでしょうか、そのあたりも何かいいおじいちゃんなんだろうなあ、と微笑ましく感じていました。
福建省茶葉学会の名誉会長、武夷山のみならず安渓を初めとする南部のお茶作りにも多大の影響と貢献を残しました。簡単に言っちゃうと烏龍茶の神様、みたいな人です。
1910年生まれ。日本の元号に直すと明治43年。中国では宣統2年、まだ清の時代です。中華民国建国まで2年、第一次世界大戦の4年前です。中国でも稀な長寿です。
第一報に続いて追悼文とともに張天福先生の功績と人物についての紹介が送られてきましたが、まあ長い長い。それだけ長い年月をお茶に捧げた人なんだなあ、とあらためて思いました。…なにしろ長いからまだ読み切れてないですけど。
ちゃんとしないとなあ。張じいさんが一所懸命に作ってきたお茶のお陰で生活出来ているお茶屋の番頭としてはそれくらいしか出来ないですけど、ちゃんとしよう、と思いました。
ありがとうございました。ゆっくりお休みください。