メールでお客様からリクエストをいただいたので再度ご紹介いたします。
朱泥の筋紋壺を得意とする作家さん、裴春燕さん作の茶壺です。
名を「玉蘭花開」。玉蘭はモクレンの一種、紫色のちょっと派手めな花をつける植物です。マグノリア、ってヤツすかね、たぶんコブシなんかの仲間です。
把が枝で、そこから伸びた細い枝に花と蕾が付いています。蓋と嘴、茶壺全体で玉蘭をモチーフにしてます。可愛らしいルックスですが、約300mlと大きさもたっぷりあります。土はオーソドックスな朱泥です。実物は写真よりもうちょい沈んで落ち着いた色合いです。
蓋がフラットなので、容量の割りにぼてっとした印象を感じさせません。これが胴のデザインから蓋を連続的にふっくらさせるといわゆる「鉄球壺」っぽい大きなフォルムの茶壺になるのですが、この茶壺はその部分をスパっと切り落としています。番頭の好きな線得壺に近いイメージですね。
大ぶりで細やかに細工の施された茶壺ですが、お値段は32,400円とちょっとびっくりのお買い得価格。
同じくらいのサイズやモチーフの楊琴さんのぴしっと作り込まれた茶壺と較べると、どこかに隙というか大らかさがある作りです。
茶荘の棚にございます。一点物なのでご覧になりたい方はお早めにどうぞ。