
人形町駅方向から桜咲く緑道へ、右から左へ一方通行で通り過ぎる人をぼんやりと眺めながら朝のお茶。毎年桜の季節はなんでかおもての人通りに反して結構ヒマです。

セール期間中にスッカスカになってしまった在庫の補充に大忙しの小梅さん。今朝は辣醤作りにかかりきりなので番頭は久し振りに自分のお茶を自分で淹れます。
今朝はあれこれ考えて岩茶の丹桂にしました。
丹桂、茶譜には載っていますが茶荘の棚には並んでいません。といっても別に秘密兵器でもとっておきでもありません。単に棚のスペースとかそういった問題です。持ち味の傾向と価格が黄観音・金観音・小紅袍・奇蘭と重なる「激戦区」の為泣く泣く控えに回っている実力者、でもあります。

味わいはフルーティ系。同じ系統の奇蘭がライチっぽくて思い切りフルーティ側に振れているのに対し、丹桂は柑橘っぽさもありながら奇蘭よりも味が濃いイメージ。ええと…何だっけなあ昔食べた事のあるアレ…そうそう、プラムだ!あれに少し似てるかなあ。すみません、何しろノド腫れててお茶の味がイマイチわかんなくて、今日。
丹桂は黄観音や金観音と同じ、研究所育ちの新品種です。黄観音や金観音が両親がはっきりしているのに対して丹桂は肉桂をベースに様々な品種と雑交配させて作った中の優秀なもの、という人間世界だと倫理的にちょっとアレな「まあお盛ん」的な品種です。その為か製茶時の仕上げ方で表情ががらりと変わるお茶のようです。発酵軽めで焙煎軽めで作るとかなり強い乳香と青っぽい苦味のあるクセの強いお茶になり、しっかりと作り込むと肉桂や矮脚のようなボディが強くてフルーティなお茶になるというややこしい品種です。この丹桂はその中間くらいでしょうか。乳香はあまり感じられず、穏やかだけど頼りなくはないバランスの良い岩茶です。

本来はネタバレ御法度なんでアレですが、今年のお正月の例のアレには入っていますんで、お買い求めになられたお客様からのリクエストが多い岩茶です。相変わらず棚には並んでおりませんが、お申し付けいただければお詰め致しますんでお気軽にどうぞ。試飲も出来ますんでこちらもお気軽に。
プラム、最近食べてないけどどうなんすかね。ソルダム、とかいうのも仲間でしたっけ?そういやブリの照り焼きに添えられてる紅白ハジカミつうのも最近ご無沙汰。