
梅雨時。我々の身体にも負担がかかる季節ですが、茶葉にとってもちょっとしんどいのがこの時期の湿度です。
プーアールは熟茶でも生茶でも加湿と乾燥を繰り返す事で熟成が進みますが、それでも過度に湿気るのは茶葉の劣化に繋がるので要注意です。

プーアール茶の保存にはよく素焼きの茶筒が使われます。茶餅や沱茶を崩した茶葉を入れておくので、大きなものだと1枚約400gが入るくらい、小さなものだと100g程度の茶葉のサイズです。
素焼きの茶筒は、湿度の高い時には茶筒本体が空気中の水分を吸収し、周囲が乾燥してくると放出する「呼吸する」という利点があります。熟成させたほうが良いお茶は湿度が安定した環境のほうが美味しく育ちます。他方、緑茶や台湾の高山茶のような無焙煎で軽発酵あるいは無発酵の茶葉の場合は酸化が大敵なのでこの素焼きの茶筒は適していません。この場合だと錫の茶筒みたいに密閉性の高いほうがベターですね。

岩茶も紅茶ももちろん同じですが、茶葉にとっては湿気は歓迎できません。なので保存するに当たって過度な水分から何かしらの方法で茶葉を守ってあげないといけません。 素焼きの茶筒と原理は同じですが、珪藻土も上手い事使えばかなり効果的です。ちょっと前にバスマットとかが話題になりましたよね、珪藻土。
↑はsoilつうメーカーのもので、板状になってポキポキ折って使うようになったものと、同じくティースプーンです。

こんな感じに使います。キャンディだかクッキーだかが入っていた缶にいただきものの紅茶を入れて、中に細いのを一本放り込んであります。ティースプーンのヤツも基本的には茶葉の中に入れっぱなしにしておけば一石二鳥です。

ま、プーアールの茶餅なんかは基本的には風通しが良くて日がチョクであたらない場所に置いておけばそれほど気にする事はありません。岩茶もしょっちゅう開け閉めしないのであれば袋の口を閉めておけば大丈夫ではあります。
適当な保存方法というのは季節によって、また茶葉の特性によって様々ですが、あんまり湿気が強いってのはどっちにしろ良い事ではありません。

焼き物、といっても釜飯弁当の容器みたいなのはちょっとアレかもしれませんが、釉薬かけていない素焼きの陶器があればプーアール茶の保存なんかには活用できると思います。使い始めだけ中にお茶(液体のほうね)を入れて土っぽさを取ってから乾燥させた方がベターっすね。