
オラに力を!!
留守番生活も一週間、ちょいと疲れが溜まってるみたいなんで今朝は生茶に力を貸してもらう事にしました。
選んだのは箱のビジュアルも人気の下関沱茶です。

100グラムの塊を崩しながら使います。今日は一人なんでこんくらいの量を適当に。計ったら約4グラムでした。これでも2リットルくらいは楽しめます。
2017年、まだ年数の経っていない生茶ですが、柔らかくてどっちかというとさっぱり目なお茶です。生茶を飲み慣れない方にも始めての方にも美味しく飲めるのと、100グラムという試してみるにはちょうど良い量なのでお薦めです。

何せたっぷり出るんで大ぶりな茶海を二つ。加えて帳場飲み用のマグカップも用意してダム3つ態勢で臨みます。各々のダムの貯水量が約250mlなので計750ml。計算上は各3杯ぶんくらいは出そうです。

茶壺はこちらの高六方。茶水がストン、と綺麗かつ迅速に出るので抽出時間が短い生茶にはもってこいです。一煎で約150mlのお茶が出るんでゆうに10煎を超える量が出る計算ですんで茶壺は大忙しです。。。3グラムにしときゃ良かったかしら。

今日はもう一つ。お茶の準備の前にちゃちゃっと用意した塩吹き昆布と小粒の梅。「小梅」って書くと反射的に「さん」を付けてしまうんでまだるっこしい書き方になります。梅は番頭の常備菜、箱根湯本は村上二郎商店のすっぱいヤツです。昆布はスーパーで買いました。
お茶請けにする訳ではないので珍味皿にしている紫砂の茶杯にいい加減に入れときます。

生茶のわんこそば状態がしばらく続きます。なにせ抽出時間が最初のうちは10秒とか15秒くらいなんで飲む手が追いつきません。見る見る溜まる美味しい生茶。

とはいえ、すっきり飲みやすいお茶なので熟茶や岩茶よりも飲むペースは早くなります。まだ若い生茶に共通の、替えたての新しい畳のような香りと、舌に残るシナモンとミントの中間のようなちょっとスパイシーな味わい。番頭がイマイチ得意ではない生茶のダシっぽいむきだしのアミノ酸はこの沱茶はあまり強くありません。とにかく飲みやすいお茶なのでゴクゴク飲めます。
葉が開くにつれ徐々に深みを増す味の変化も楽しみつつ、気がつけば茶海二つ分の1サイクル目を飲み終わり、それぞれのダムには2サイクル目が満々と生茶をたたえていまあす。

で、くだんの梅干しと塩昆布の出番です。梅1昆布適量を茶杯に入れます。いつもの茶杯に大粒の梅だとほぼ梅の味になってしまいますが、こんくらいの小さいサイズの梅だと丁度いいです。大っきい梅の場合は少し千切って入れたほうがいいすね。

生茶をそそぎます。勢いよく注ぐと昆布がグルグル回って一気に味が出ちゃうんで、ここは努めておしとやかに。
梅の酸味と塩け、昆布からはほのかに出汁のような香りが出てきて、爽やかな生茶にアクセントを加えます。考えてみたら生茶のダシっぽいのが苦手つうといて何ダシっぽさ加えてんだよ、って話ですが、まあ美味しいモンは美味しいんで。

丁寧に出汁を引いた料亭のお吸い物…そもそも料亭には縁が無いんで適当な印象ですがそんな感じの味わいです。渋み、甘み、塩け…色んなものがそれぞれちょっとずつ混じってなかなか楽しいです。
そもそも疲れていたんでお茶と梅と昆布からアミノ酸だのミネラルだのを補給しようかな、くらいに飲み始めましたけど、思いがけず元気になりました。
…その分高六方の茶壺は疲れたと思いますけど。
げふっ。
残るはマグカップ一杯と600mlのペットボトル一本分。お陰様で何か疲れも軽減…されたかした。