明日(1日/土曜)は10時から6時まで、明後日(2日/日曜)は10時から4時まで営業いたします。天地、まだまだ暑し。
宿題は涼しいうちに、という事で今朝は開店準備もそこそこに小梅さんが来ないうちに朝のお茶にしました。
岩茶強化週間。本日は水金亀にしました。そういやお客様にお淹れした以外では最近水金亀って飲んでないよな、と過去のブログを探してみたら…
もう5年近く前の事でした。
大紅袍・白鶏冠・鉄羅漢と並ぶ四大名叢の一角にあって、どこか影が薄い印象の水金亀。5年前はそんなちょっと地味な存在を「銀角」と表現しました。三蔵法師ご一行様でいうところの沙悟浄にもちょっと似てるかもしれません。カッパじゃなくて亀、ですけど。
バッキバキの6パックの腹筋、みたいな起伏のある茶葉。亀、っていうと甲羅のほうを思い浮かべますが、こりゃどっちかつうと亀のお腹のほうに似てますね。
製茶した後の茶葉を見ても判る通り、小さくて波打っているという点では雀舌を思わせますが、雀舌は葉のおもてに向かってカールしている「猫背」で水金亀は逆に胸を張っているようにカールしています。
準備OK。小梅さんが来ないうちにとっとと始めてそのぶんゆっくり飲むとしましょう。
白瑞香や雀舌ほどではないものの、焙煎は軽めです。「金角」鉄羅漢が強めに火入れする事が多いのに対して、水金亀は平均的に軽めのようです。
香りは主張が強くありません。変な表現になりますが「岩茶の香り」ってこんな感じだな、というベーシックな部分がよく判ると思います。
飲んでみるとまずはフルーティな味わいを感じます。フレッシュな果実というよりドライアプリコットみたいな干した果物っぽい味です。アレですよ、縁日の屋台の水飴がかかったあんず飴の味。あんな感じです。
すぐに続いて感じるのはちょっと口の中が乾くようなミネラルの味わいです。「岩韵」という表現を多用するのが好きではないんで普段努めて使わないようにしていますが、ミネラルっぽいつうのはつまり「岩韵」ってヤツなんすかね。軽やかなのにどっしり、というのは相反しているように思われますがそれだけ味わい深いお茶なんだな、くらいにお考えいたければ。
茶盤に並んだ亀を眺めつつ煎を重ねて、4煎目からはかなり思い切って長く出しました。長くした分まだまだ濃く出るなあ、とちょっと驚きです。軽めに仕上げたお茶は後半の戦い方が難しいのですが、水金亀は飄々とした印象と反対に中々のスタミナの持ち主のようです。
部活でもいました、体力なさそうに見えて最終日までメシもりもり食べてぐっすり寝て次の日にはまた回復してるこういうヤツ。
7煎。まだまだ出そうですがそろそろ小梅さんが来そうなんでとりあえず撤収作業。小梅さんの試飲の為に茶盤の上を片付けます。
葉底になってもまだ茶葉は波打っています。やっぱこうして見るとかなり葉が小ぶりですね。
ご馳走さんでした。
良い週末を、皆の衆。