「チャカが入りましたぜ。」
物騒な事この上ない書き出しですが、この場合の「チャカ」はピストルではなく、『茶荷』の事です。
今さらチャカに鉄砲、もとい釈迦に説法にはなるかもしれませんが、『茶荷』というのは中国茶の茶道具の一つで、ご覧のように茶葉を入れるお皿状のものです。
主たる業務は
1)茶葉の状態を目視する(観賞する)
2)茶葉ごとの量(重さ)を目で覚える、
の2点。
袋なり茶筒から茶葉を茶器(茶壺や蓋碗)に移す間のワンクッションを担います。中国茶は成形された茶葉の形状によって見た目と実際の量の差に幅があります。例えばプーアールの生散茶と凍頂烏龍茶では同じ5グラムでも嵩がびっくりするくらいに違います。面倒でも最初にこの茶荷を使って、「この茶葉の○グラムはこのくらい」と目で確認して覚えておくとそれぞれの茶葉の適量がわかります。
番頭は勿論、色んなお茶を淹れ慣れている小梅さんでも初めての茶葉を使う時にはちゃんと茶荷を使って重さを目から脳に叩き込みます。ま、大した手間ではありませんし。
代用できるものは身の回りに沢山あります。小皿でもDMのハガキでも。ただ、茶荷が有利なのはそれだけの用途に特化して作られている分、茶葉を出しやすく、入れやすいという点です。最初の磁器のものが形状的には一番ポピュラーですが、これも茶筒なり袋から移しやすく、かつ茶壺や蓋碗に入れやすいようにデザインされているからです。この竹の茶荷も同様に、茶器にざざざっと茶葉を入れやすいように先端側にカーブが取ってあるんですな。これが無いと茶葉がこぼれやすくなってしまいます。
で、こっからが商品説明つうか、入荷のご案内になります。磁器のほうが3種類。↑のが欠品していた従来の茶荷と同じサイズと形状のものです。
こっちの二つはちょっとだけ大きくて深いです。無地のほうが少し厚手です。
竹のほうは4種類。大きさは同じで、磁器のものより面積は大きいです。嵩張る茶葉より台湾茶や茉莉龍珠みたいな茶葉のほうが使い勝手がいいかもしんないです。
梅・菊・蘭・竹。「四君子」ってヤツですね。浮き彫りになっています。これはなかなか作るのに手間がかかりそうっすねえ。
お茶席や試飲会をするんでなければそんなに沢山は必要ありませんが、一つ二つは持っていたほうが良い茶具ではあります。番頭は個人的にはちょっと厚手で綺麗な白が出ている無地の磁器のヤツがお気に入りです。竹のほうも素敵ですが…ううむ4つ揃えたくなっちゃうのが困りもんですなこりゃ。
以上、取り急ぎ入荷のご案内でござい…いけね、肝心のお値段を書いていませんでした。
磁器のほうが1つ2,800円、竹のほうが1つ3,240円でございます。茶荘の棚にならんでございます。お立ち寄りの機会がございましたらお手に取ってご覧下さいまし。